検事の信義　柚月裕子

あらすじ

佐方貞人シリーズ、検事時代の佐方のシリーズ。
故・郷古勝一郎宅から腕時計を盗んで起訴された芳賀渉だが、取り調べ調書に疑問を持ち再調査を行った結果、アリバイが証明され公判では検察側が無罪を主張することになる。しかし、この事件にはまだ裏の真相が隠されているのではないか佐方は考えるが…。

ここからネタバレ含む感想

検事時代の佐方シリーズ。
盗みに入った被告の真の狙いとは。匿名の投書があった事件の真相。警察と検察の駆け引き。母親を殺した被告の心情。どれも佐方のまっすぐに事件と向き合う姿勢がよく表れている作品だが、1話と3話は、考えを改めているような話になっているので、この後の検事を辞めるということにつながっていくのかな…という気がしました。
検事時代シリーズ、そろそろ終盤になりそうな気がしますが第1作で少しだけエピソードとして語られていましたがそのエピソードを物語として語られるとどうなるのか気になるところです。ここまでのところ上司の筒井は深い思いのよい上司に見えますが、その筒井でもGOサインを出せなかった状況は気になります。