【コラム】国道16号の道路交通量

今号の重要物流道路では国道16号を取り上げましたので、本コラムでも当道路をさらに深堀りしたいと思います。国土交通省発表の令和3年度一般交通量調査では、主要道路の交通量が地点ごとに細かく調べられています。国道16号の24時間自動車類交通量(上り・下り合計)で、上位と下位それぞれの3地点は以下となります(自動車専用道路となる区間を除き、推計値の地点も除外)。

[上位3地点]
埼玉県さいたま市北区日進町    69,342台
神奈川県相模原市南区上鶴間本町  67,507台
埼玉県さいたま市北区吉野町    62,273台
[下位3地点]
東京都西多摩郡瑞穂町南平     29,382台
埼玉県入間市高倉         33,786台
埼玉県入間市宮寺         33,873台

国道16号では交通量の多い地点と少ない地点では、2倍以上の開きがあり、場所によって交通量に相当な格差があることが読み取れます。次に、大型車のみを対象に、交通量の上位と下位それぞれ3地点を調べると、以下の通りとなります(上記と同基準)。

[上位3地点(大型車のみ)]
埼玉県さいたま市北区日進町    19,213台
埼玉県さいたま市北区吉野町    15,985台
埼玉県入間市宮寺         13,493台

[下位3地点(大型車のみ)]
埼玉県上尾市原市         10,073台
東京都西多摩郡瑞穂町南平     10,441台
神奈川県相模原市南区上鶴間本町  10,869台

大型車のみに限定とすると、上位と下位の交通量の開きは小さく、2倍を大きく下回っています。上位となったさいたま市北区の地点を除けば、その他の多くの地点が10,000~13,000台のあたりで収斂しており、大型車では地点ごとの交通量の格差は限定的です。

重要物流道路のコラムでも触れましたが、国道16号沿線では主要幹線道路と結節し交通の要衝となる地域以外でも、物流施設が各地に立地しており、トラックは地域を問わず、満遍なく走っていることが伺えます。したがって、国道16号で渋滞を上手に避けるには、トラックではなく乗用車を意識し、乗用車が集中しやすいスポットや時間帯を回避することがポイントになりそうです。


本稿は株式会社一五不動産情報サービスが運営する、開発が相次ぐ賃貸物流施設に関する情報を集約したウェブサイト「一五蔵」のメールマガジンで投稿されたコラムです。
一五蔵
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