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お肉大国韓国で好まれる 日本発「あの肉料理」とは?

 ここ韓国では、100年ぶりとも言われている「ソウル豪雨」が大きなニュースになっています。浸水による被害の大きかった江南は、韓国一の高級住宅地もあるところ。不動産バブルの象徴でもありますから、いろんな意味でのショックが襲っているようです。

 今週もまた、食に関する話題を^^いつどんな時でも、食を抜くことができない人間の性。韓国では、お葬式の時も「食べなきゃダメ」と茹で豚(お葬式の時には必ず準備する)とキムチをがっつりいただきます。そういった「一に食、二に食、三にも食」精神こそ、韓国人の逆境に負けない秘訣なんだろうなと思います。

「肉」を愛する民族

 韓国人はとにかく「肉」が好きですね。「肉」に対し敬意を払っている民族だとも言えます。

 お肉をたくさん食べられるように、消化を助けてくれるキムチやピクルスに、サンチュや唐辛子、ニンニクを共にいただきますし、お酒の場においても、まずはしっかりお肉を味わい、腹を満たした後に、お酒を楽しみます。

韓国人の肉の食し方は徹底しています。
絶対に「肉だけ」でいただくことはしません。

 焼肉には、この部位、スープには、この部位がいいという風に、肉に対する知識も、みなさん常識として分かっていますし、肉の扱い方も熟知しています。牛肉も生でいただきますが、食中毒にかかったという話は聞いたことがありません。
 また、「牛一頭」捨てるとこなく、全てを使い切る。これもまた素晴らしい「肉食文化」だと思います。骨や関節も長時間煮込むことで、栄養たっぷり滋味深いスープに仕上げます。

牛の骨を長時間煮込んで作るコムタン

 そんな寸分の隙もなさそうな韓国の肉文化に、しっかり根付いた日本発の肉料理があります。それは「とんかつ」。まあ、これは「純和食」とは言えないので「外国初日本経由」と言えるのかな?しかし外国由来といっても、日本で独自の進化を遂げた側面は大きく、立派な日本料理と言ってもいいと思うのですが、みなさんどうでしょう?

 今週は、日本のとんかつが韓国にて、どのように食されているか、ご紹介したいと思います。

俺のカツ屋

 に行ってきました。そうです。お店の名前は、発音このままで「おれのかつや」なんです。

白地を基調にしたお店が最近多くなってきました。流行りなのかも。

 韓国に根付いている日本料理は、いくつかあります。例えば、うどん、そば、牛丼などなど。それらの名前は、日本名のままで使用されています
「とんかつ」も同様。この発音で呼ばれています。

日本にある洋食屋の雰囲気を演出してるようです。ヒマラヤソルトで高級感出してますね(笑)

 とんかつが韓国へ初めて入ったのは、日本による統治が続いていた1930年代だと言われています。私の勝手な想像ですが、その頃韓国に住んでいた日本人が、自分たちが食べるために作り始めたのが最初だったのではないでしょうか。

ハングルじゃなければ、まるで日本のとんかつ定食屋のメニューそのまんま^^

 日本では当たり前な「一人分ずつ」の提供。韓国では、違います^^ご存じの方も多いでしょうが、テーブルの真ん中にドーンとおかず達が並べられ、それを一緒に食べるというスタイル。そこに抵抗を感じる日本人は多いと思いますし、私も最初はそう感じていましたが、慣れてしまうとすっかり平気に^^慣れの力か。

 ですが、韓国における日本食のお店では、基本一人分ずつの提供です。このとんかつ屋もまた、その例外ではありません。

コロッケとエビフライ 単品で頼みました

 スキでスキでたまらない「コロッケ」^^あれば、ついつい注文してしまいます。じゃが芋のみのコロッケですが、カラリとよく揚がっており、なかなか美味しかったです。お隣のエビフライは尾頭付き。エビ自体は、予想通り細身でしたが(笑)まあまあの出来でした。

俺のカツ 私のガッツリ

冷製そば付きの定食 キムチが添えられているとこが やっぱり韓国^^

 この肉肉しい^^豚肉ご覧あれ~。食したところ、、上質なヒレカツっぽい。
 20年前、私が来韓した頃の「とんかつ」と言えば、近所の大衆食堂のメニューのひとつに、そっと加わっているような主人公にはなれない存在でした。とんかつ自体も、薄っぺらなお肉を使っていて衣はべチャっとした感じだし、、それでも、食され続けてきたのが不思議なくらい。

お肉の断面を魅せるところに「おれの」自信が感じられますね

 それが、ここ数年で、とんかつを主人公としたお店が出てき始めてきたんです。厚さ、見た目はよろしい。でも「美味しいの?」半信半疑でいただいてみたところ、「あっ!コレ日本のとんかつだわ。」上質なお肉を使い、食感、揚げ方にも、こだわりが感じられるように。

 韓国人にとって「肉の扱い方」は、得意中の得意分野。「美味しいとんかつ屋」が流行りだせば、「そんなの朝飯前だぜ~~」と言わんばかりに、我も我もと、自慢のとんかつ屋があちらこちらに出現してくるのです。

チェダークリームチーズとんかつ 
この容赦ないチーズの盛り方が、韓国らしい(笑)

 肉は美味しい。しかし、、、日本人として少し残念なとこ。それは「たれ」です。とんかつを食するうえで「たれ」の味って重要じゃないですか?韓国人と日本人では、調味に対する好みが違うので、まあ致し方ないのですが。。塩味の度合い、甘さの許容範囲。日本国内だって地域によって違うのですから、文句言えませんね。

蒲鉾たっぷりのうどんで しめます^^讃岐うどんですな!

 とんかつが韓国の食文化に根付いている証拠に、出前の選択肢に、しっかり入っていますし、その存在感たるや韓国出前の代表格であるチキンに迫る勢いだと私は日本人として自負しているわけです(笑)

 一方で、日本の食文化にも、韓流の影響で韓国チキンなどの食文化が根付きつつある。そんなこんなを思うと、歴史的背景から、いがみ合ってきた国同士とはいえ、自然に影響を受けあい、いい意味で交わりあってきた、またもうひとつの歴史の線が見えてくる感じがしています。

 無理矢理すぎたかな。。最後のまとめ(笑)

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