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PAST LIVES

2度目の鑑賞。1度目は2月に試写会で鑑賞。
今年の夏、ニューヨークに行くきっかけとなった映画。

今回は、カメラワークに注目して鑑賞。
最初のタイトルやテロップですら唸った。
過去と未来、左と右、階段、グレタとヘソン。

壁に飾ってあるポスター、BGMで流れている音楽、机に並んでいる本、
二度目だからこそ、細かい部分にも注意を払ってみることができた。
よくできてるなぁ。
あのSkypeでの通話シーンはヒリヒリしたぁ。

そして、キャスティングが最高。
ファーストカウにも出ていたジョンマガロもヘソンのユ・テオも
言葉では言い表せないような絶妙な感情を表現していて、とってもよかった。
繊細な男性陣と対照的なノラ。

最後の地獄のUberシーンの二人の視線のやり取りは、名シーン。
劇中の音楽もとっても良かった。

最後のバーのシーンで、アーサーがヘソンに向かって、

i'm really glad you came here.
this is the right to thing to do.

というのだけれど、確か「本当にあえてうれしいよ」と訳されていて、
後半部分が訳されていないように感じた。

翻訳で失われるニュアンスもあるのだなと実感。

詩の翻訳はレインコートを着てシャワーを浴びるようなもの
Poetry in translation is like taking a shower with a raincoat on.

と大好きなパターソンで永瀬正敏もいってたしね。

まだまだ原語だけで理解するのは難しいけど、
すべてのセリフを味わいつくせるくらいになりたいものだなぁ。

パンフレットの監督インタビューもすごく良くて、
監督のことを調べたら自伝的な部分もあるみたい。
初監督作品ということでセリーヌ・ソン監督の今後の作品を注目していきたい。

パタソーンと一緒でしばらく余韻に浸れ、味わい深く、
普段の生活が色づき始めるようなそんな映画。

ニューヨークから帰ってきて、たまたまこの映画の上映のことを知って鑑賞。
この映画との"イニョン"も感じた。

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