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人類最悪の発明とは
はじめに
受験シーズン真っ盛りですね。
僕のところにも受験生がいて、手伝いを頼まれることがあります。
この間は「人類の最悪の発明は何か?その理由と、もしも無かった場合、世界がどうなっているかを説明せよ。ただし大量破壊兵器を除く。」という小論文を書いて欲しいというお題をいただきました。
一瞬考えましたが、迷わずタバコを選びました。まあ医学部の試験問題だったので、人体に害を与える発明から考えたというのはあります。
タバコを選んだ理由
タバコの他にもやめられなくなる薬物はあります。麻薬、睡眠薬、アルコールなどいろいろあります。
ただこれらは一概に有害とはいえないところがあります。麻薬は癌の痛みの治療にかかせない薬です。睡眠薬だってどうしても必要な人がいるでしょう。アルコールは一部の心臓病のリスクを減らすことがしられています。しかし、タバコはというと、いいことは何もないです。
禁煙の流れ
今でこそ喫煙者は減ってきていますがほんの数十年前までは電車内でも喫煙は一般的で、よくシートに焼け焦げた跡があったものでした。
実際に癌と喫煙の明らかな関係がみられたというイギリスの研究が発表されたのは1950年代で、それほど昔ではありません。
1989年に日本では改正健康増進法が施行され、病院敷地内での禁煙が義務づけられました。2020年からは飲食店も原則禁煙となっています。これまではスタバなどのチェーン店以外の喫茶店に入るのはちょっと勇気がいったのですが、少し気楽になりました。
タバコの起こす病気
肺癌は有名ですが、膀胱癌、食道癌など他の癌も引き起こします。他には肺気腫、心筋梗塞、脳梗塞など。
癌予防の考え方で、癌の原因には対策が可能なものと困難なものがあり、タバコは可能なものの筆頭とされています。困難なものとしては例えば癌になりやすい遺伝子を持っている方の遺伝子改変があり、それは遺伝子治療はまだ一般的ではないし、対策は困難です。
お願い
まあ最終的には個人の選択なので喫煙してもしなくてもいい訳です。この間、若い人と飲んでいたんですが、タバコって体に悪いのわかってるけどやめられないんですよねー、なんて彼は明るく語っていました。どうしても職業柄、数十年先を予想してしまうので、ちょっとブルーになってしまいました。
在宅で多くの患者さんを看取っている立場としては、どうせ薬物依存になるなら他のものにしたほうがいいのになーと思わざるを得ません。
受験の話から随分それましたが、今日のところはそんなとこです。
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