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梅の精

梅が香のうつる心に影見えて神の代に知る恋もありしや
──壱羽烏有


今日は恋人と梅林へ。
蕾ばかりでもなく、咲きすぎず、良い頃合いでした。

花から花へとわたっていると、ふっと花の気が心に憑いたような感覚が……
そして、心のおもてにゆらりと古風な青年の像が結ばれました。

梅の精……?

目に見えぬものが心に直接焼き付いたような。
その印象の強さは、恋と似ていました。
こんなものの見え方は初めてで、ちょっとびっくり。
精霊の姿を心で見る……ってこんな感じなのかな、と思ったのでした。

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