宇宙の子宮
病室の白き区画にわれ臥して《宇宙の子宮》の記号を描く
祈るべき言葉を持たず朝よりうしなふ子宮は空の媒介
夕まぐれ部屋に嫗のありと知るとぎれとぎれのすがる祈りに
苦しみにあへばおのれの内にさへ難き間合ひは慈悲のつたなさ
さいころを投げるともなき大空の退屈にこそ時はあるらし
──壱羽烏有
明日の子宮全摘出の手術のため、今日から1週間ほど入院することになりました。
入院前にスマホの中も家の中も、なんなら仕事も断捨離して、すっきり生まれ変わる準備が整っています。
奇しくも明日は牡羊座新月。
日本では見られませんが、皆既日食だそうです。
なんと始まりにふさわしいのでしょう。
あとはこの、輪のような時を通り抜けるだけ。
このときを、支えてくれるパートナーの存在がありがたい……
花の木を眼下に見れば雲のよう、散る花はきみを濡らすでしょうか。
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