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グルテンフリーを正しく知ろう

こんにちは
心と体の声を聞くセラピストの一柳成美です。
 
先日治療した患者さんとグルテンフリーの話題になりました!

グルテンフリーを取り組んでいる人が多いけど実際どうなの?私も始めた方がいいの?という質問を頂いたので、今回はグルテンフリーについて話をしていきます!


 


グルテンとは

グルテンとは小麦などに含まれるグリアジンとグルテニンというタンパク質と水が合わさってできた網目状に繋がったもの

 
グルテンフリーとは

グルテンを含む食品を摂取しないようにする食生活のこと
そもそもグルテンフリーは、セリアック病患者の食事療法として開発されていました。

しかし近年ではグルテンを摂取することで倦怠感や頭痛を引き起こしてしまうグルテン不耐性の人が多くおり、慢性的な不調の原因がグルテンで、グルテンフリーを実践することで体質が改善したりする方がたくさん出てきたので、グルテンフリーは食や健康意識の高い人に支持されることになりました。
 


グルテンが体に与える影響

①糖質成分が血糖値を急激に変化させる
小麦に含まれるアミロペクチンAというデンプン質が急速にブドウ糖に分解され、血液中に吸収されると血糖値が急上昇します。
そしてその血糖を下げるために、インスリンが大量に分泌されると、血糖値が急降下、低血糖になりやすくなり、ぼーっとしたり、集中力が下がります。



②グルテンに強い依存性がある
たんぱく質は通常、胃酸と消化酵素で分解され、構成単位であるアミノ酸になり、小腸の壁から体内に吸収されます。
しかしグリアジンは、消化酵素での分解を受けにくい構造のため未消化のペプチドである"グリアドモルフィン"として小腸に吸収されます。
グリアドモルフィンは麻薬の一種「モルヒネ」と同じ構造を持ち、脳内で麻薬作用を発揮します。
腸から吸収されると脳に入りこみ、モルヒネの作用する受容体を刺激するため、強い眠気を感じたり、イライラ・そわそわしたり、もっと食べたい!という渇望感も生まれます。




③免疫異常をひきおこす
⑴アレルギー
小麦は様々なタンパク質によって構成されています。 小麦でアレルギーを起こす方は、どれかのタンパク質と反応していることになります。 つまり、小麦アレルギーの方は、いくらグリアジンとグルテニンが合わさったグルテンを摂取しないようにしていたとしても、反応しているタンパク質がグルテン以外ならば意味が無く、アレルギー症状が引き起こされることになります。
医療機関でグルテンアレルギーと診断された人は小麦を避ける必要があります。

 
⑵セリアック病(グルテン過敏症)
セリアック病とは、グルテンを体が異物として認識してしまった結果、小腸の粘膜に傷が出来てしまう疾患のこと。
症状としては、栄養の吸収障害を主とした栄養失調や下痢、腹痛、食欲不振などです。

 
⑶非セリアック病グルテン過敏症
小麦アレルギーや、セリアック病でもないのにセリアック病のような症状が出現し、グルテンフリーの食事を続けると症状が緩和するという特徴をもったもの。

 
⑷リーキーガッド症候群(腸漏れ症候群)
腸は食事中の毒素や微生物が体内へ侵入するのを防ぐためのバリア機能を持っています。それが様々な理由によりこのバリア機能が低下し、腸管透過性の亢進があがり全身の炎症(疲労感、認知力低下、抑うつ症、関節炎など)を伴うこと。
その様々な理由の一つにグルテンに含まれるグリアジンが、小腸内で「ゾヌリン」といる物質を放出させる作用があり、このゾヌリンの濃度が高くなると小腸粘膜細胞の結合部分が緩んでより穴が開きやすくなる(腸管透過性亢進)のです。

※リーキガット症候群が全身の炎症症状を伴うのに対し、セリアック病は小腸のよく局所的な症状。どちらもグルテンが原因になるので一緒だと思ってしまいますが、細かく見ると違うようです。





 



 
グルテンフリーを実行するにあたり気を付けた方がいいこと


グルテンフリー生活を実行することはいいことですが、始めるにあたり覚えておいてほしいことがあります。

❶栄養不足になりやすい
グルテンが含まれるものの代表格は小麦です。
小麦の主な成分は炭水化物、つまり糖質になります。普段、お米を食べないという方は小麦を食べないことにより他の炭水化物を採らなければ、栄養不足になる可能性はあります。

食物繊維、鉄分、葉酸、ナイアチン、チアミン、カルシウム、ビタミンB12、リン、亜鉛などが欠乏してしまうので、グルテンフリーを行う人は野菜、フルーツ、肉、ナッツ、乳製品を取り入れたバランスの良い食事をしよう。

 
❷便秘になりやすい
小麦粉には食物繊維をはじめとした栄養成分が豊富に含まれてい
その小麦を避けた結果、【食物繊維不足で、逆に便秘になってしまう】という可能性があるので注意が必要です。
食物繊維は便秘の改善に役立つだけでなく、腸内細菌にとっても大事な栄養源。
そこで、グルテンフリー生活をする場合は必ず意識して食物繊維を摂るようにしてみてください。
 
 
❸精神的なものに影響を与える可能性あり
グルテンには先ほど説明したとおり、依存性があります。
グルテンフリーに慣れるまでには小麦を使った食品を食べないことで「いらいら」してしまうかもしれません。代用として、米粉などで作った麺やパンなどの食品を食べてみるのもいいでしょう
また、グルテンフリーを継続することが難しいとなったとき、グルテンを摂取することを止めていた分、反動がでやすい可能性があります。
ですので、自身で計画をしてみて、体を慣らしていくのが良いのかなと思います。
 


 
グルテンを摂取した時のオススメの対応方法

どうしてもパスタ、パンなど控えようと思っていても食べてしまう時がありますよね。
そういう時は食べたとの対処法を知っておきましょう!

グルテンを摂取した時は『オメガ3脂肪酸』を摂取するようにしましょう!
 
オメガ3脂肪酸ってなんじゃそりゃ、、、と思ったそこのあなた!☝️
オメガ3脂肪酸とは、魚(青魚に多く含まれます)やナッツ類に含まれている油の一種です。DHAやEPAという名前の方が聞き馴染みがあるかもしれません。(※オメガ3脂肪酸についてはまた詳しく書こうと思います)


 
先程の説明でグルテンが腸で悪さをするのは腸壁に穴を開け、炎症を引き起こすと書きました。ここで、活躍してくれるのがオメガ3脂肪酸です。
オメガ3脂肪酸は優れた抗炎症作用を持っています
つまり、オメガ3脂肪酸は損傷した腸壁の修復を促進する役割をします。
そこで、もしお昼ご飯にパスタやラーメンなどを食べてしまった場合は、夕飯には魚料理を食べてみてください♪
 
 

ただ、このオメガ3脂肪酸、煮たり焼いたりといった調理の過程で失われることがあるので、一番効率的な摂取方法は新鮮な旬の魚を刺身で味わうのがおすすめです。
またサラダ油の代わりに、えごま脂、アマニ油を使用するのもいいでしょう!
 
 
 


そもそもグルテンが悪いのか?



大昔から食べられていた小麦にそんな害があるなんて考えられないでしょ!

って思う人も多いと思います。
しかし現在、日本で流通している小麦の90%以上は海外から輸入されています。
そして海外から輸入されている小麦は、昔ながらの小麦とは大きく異なるものになってしまっています。その理由は、以下の2点が大きく関わってます。

①品質改良→ 人工的に異なる品種を交配させ、それぞれの遺伝子の良いところを組み合わせている

②農薬の影響→輸送中に、作物が虫や環境の変化によってダメにならないように農薬撒布

①②より、小麦は昔から食べてきているものとは異なっています。

そう言う事も含めグルテンが一方的に、悪いと思わずこのような背景があるということも知った上でグルテンフリーを改めて考えることも必要です。

現在小麦自体がどういったものか、そしてグルテンの作用を知り、知った上で「どうするのか?」ということがとても重要な選択になります。
現状を知った上で一つの方法として、小麦を止めた食事を試してみる価値は十分にあるのではないかと思います。

小麦を止める「グルテンフリー」を実践してみることで、身体が元気になるということであれば、身体にとっては価値のあることだと思います。



今回のように日々、いろんな言葉が飛び交う世の中で、知ってるようで知らない、人から勧められてやってみるもわからない、、、などといった言葉をよく聞きます。

いろいろ試してみるのもいいけれど、それが何か知った上で選択肢できる側になってほしいなあと思います☺️✨

今まで患者さんの治療をさせて頂いてますが、会話中の些細な疑問が一つのテーマとなり、私も改めて考えさせられてますので、それを伝える内容をこれからも書いていきたいと思います。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
次回も読んでいただけると嬉しいです😆!

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