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痛いの痛いの飛んでいけ〜

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【いたいの いたいの とんでいけ~】

子供が転んだり軽微な怪我をしたときに患部をさすって痛くないよ~ってさすってもらういながらおまじないの言葉を言って痛みがおさまった経験はありませんか?

実はそれってただのおまじないではなく、ゲートコントロール理論という痛みを抑える体の仕組みが生かされています。

今回はその仕組みについてお話しします😄

ゲートコントロール理論


ゲートコントロール理論を簡単に言えば、痛みを感じた周辺に触れることで、痛みを和らげる理論のことを言います。

ヒトは痛みを感じて、脳に達するまでの途中にゲートがあり、そのゲートを閉じたり開いたりしており「痛み」として感じたり、感じなかったりするようにコントロールしています。


末梢から情報を受け取ると、SG細胞を刺激しゲート開閉し、T細胞がその情報を中枢(脳)に情報を送ります。

痛みの神経


痛みを伝える神経を含めた末梢神経は以下のように分類されます。

Gasserの分類:Aα・Aβ・Aγ・Aδ・B・C
Lloydの分類(感覚神経):Ⅰa・Ⅰb・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ

このうち、ゲートロントロール理論に関係するのは、触覚や圧覚を伝える太い神経(Aβ線維)痛みを伝える細い神経(Aδ.C線維)です。

神経は太いほど伝わる速度が速いため、痛みを伝える神経はAδとC線維がありますが、
痛みを感じて手を引っ込めるように速く伝わるのがAδ線維で、後から鈍い痛みで不快感も感じるのがC線維です。

□痛みを生じると

痛みを伝える細い神経(Aδ.C線維)が興奮し、SG細胞が抑制されます。すると痛みを伝える門が開きT細胞を介して、脳に痛みを伝えます。

□触れる、さすった時に生じること

痛みがある時に、周辺をさすったり揉んだりすると触覚や振動覚の神経が刺激され、一緒にSG細胞も刺激され、門が閉まります。その為、T細胞に情報が伝わらず、痛みが抑制されるのです。

このように、痛みのある部位に触れることで、痛みを伝えるゲートを閉めて痛みが和らぐ仕組みがあります。


実は私たちも無意識にしてます。お腹が痛かったらさすってますし、膝をぶつけた時も抑えたりします。それも痛みを抑えている無意識な行動です。

またこの仕組みは治療の時に、患者さんの痛みに対して同じことが利用できます。
よくあるのが、腰が痛いという声に対し、強く押しかえって痛くなる、そして力が入ってしまうという声をよく聞きますが、それは痛み刺激をさら加えゲートが開きっぱなしになるからです。
そんな時はゲートを閉じるために、患者さんとって心地よい適度な触り方で治療してみましょう

また身近で怪我で痛めている方には、心の中で「痛いの痛いの飛んでいけ〜」とおまじないをかけながら、そっとさすってあげて下さい。

最後まで読んで頂きありがとうございました😊
次回も読んでくれるとうれしいです♪


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