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炎症ってなにもの??

こんにちは!
心と体の声を聞くセラピストの一柳成美です。

今回は炎症についてのお話です。痛みを表現するときによく出てくる「炎症反応」という言葉をよく聞きます。炎症がおきているから痛いのかな??や炎症が起きて腫れている、炎症を抑える薬を飲んでいるなどなど

炎症反応について正しい知識を知ることで、痛みの機序や対処の仕方、そして痛み止めの知識も理解できるようになります。
炎症って何だろうという方は読んでいただけいると嬉しいです。

■炎症とは


生体の恒常性を構成する解剖生理学的反応の一つである。炎症は組織損傷などの異常が生体に生じた際、当該組織と生体全体の相互応答により生じる。

炎症は悪いイメージをもたれる事が多いですが、炎症が生じないと生体にとって起きていることに気づけない、異常事態から回復できない。つまり、炎症とは生きていく上での必須の防御反応です。

■炎症の4大徴候

・発赤(赤くなる)
・腫脹(腫れる、浮腫)
・発熱(熱っぽくなる)
・疼痛(痛み)
(★機能障害も含めて5大徴候とも呼ばれる)

■原因

炎症の原因は大きく分けて3つに分けられます
1.物理的因子・・・火傷、凍傷など
2.生物学的因子・・・細菌,真菌,ウイルスなど
3.化学的因子・・・金属アレルギーやシャンプー、薬物など

■炎症のメカニズム

⑴組織損傷

何らかの原因により組織が損傷する。
組織が修復のため必要な栄養、酸素、好中球などが欲しいが、それらは血管内に存在するので呼ばなければいけないので呼ぶ必要がある。

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それらの物質を呼ぶために、損傷組織や肥満細胞などから❶化学伝達物質の炎症性メディエーターが放出❷アラキドン酸カスケードが生じる。

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⑵血漿の滲出と炎症細胞の浸潤がおこる

炎症性メディエーター達の働きにより❶血管の透過性亢進❷血管の拡張がおこる。
その結果、血管内から損傷組織に向かって血漿と好中球が移動する。

★この際、マクロファージがサイトカイン放出することで炎症が促進される。

サイトカイン・・・人間の体内で炎症反応を促進する働きをする物質
         肝臓にCPR放出を指示(炎症の指標数として有名です。)

炎症の4大徴候は以下のようなメカニズムで生じます。

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⑶修復作業

急性期の炎症がおさまると壊死した組織を取り除き、欠損した組織を元に戻す修復作業が始まります。同時に、修復に必要は材料を運搬するための道路である毛細血管を新設します。

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修復過程では、リンパ球やマクロファージ、線維芽細胞が主体となる。リンパ球は免疫反応を介して病原を排除し、マクロファージは病原体や壊死細胞を貪食する。また線維芽細胞は膠原繊維を作り、欠損組織を埋め、組織の修復する働きをする。


おわりに

このように、体は炎症を起こして体を元に戻す働きをしています。
ケガをして炎症が起こると、痛い!腫れた!熱っぽい!動かない!と良いことがないように思うかも知れません。でもそれは、体の正常な反応であり、治すための大切なメカニズムです。

でも、このメカニズムを薬で無理に炎症の抑え込んだり、炎症を引き延ばすような行動は(怪我の治りかけて、痛みがないからスポーツを開始するなど)、かえって体の回復を邪魔してしまい、症状が慢性化してしまいます。

例えば、膝に水がたまってずっと痛いなどという人がいますよね。整形さんで水を抜いてもらっても痛い、その後も水が再びたまってしまうと悩まれている方がいます。、それこそ、水がたまってしまう原因と痛みが出ている原因に目を向けて治療をしないと症状は改善しません。


このように炎症の慢性化に悩んでいる方は、炎症を引き伸ばすような事をしていないか考えてみてください。炎症を怖がらず、むしろメカニズムを知って味方につけて治療ができるといいですね(^^)!!

最後まで読んで頂きありがとうございました!🙇‍♀️
次回も読んでもらえると嬉しいです✨

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