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山岡彰彦「コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌」

・本書は、四国コカ・コーラ ボトリング株式会社に入社後、営業職に就く→日本コカ・コーラ社主催の全国セールスフォースコンテストで第一位を獲得し、全国のボトラー社から初の日本コカ・コーラ社への出向者となる→同社の教育機関で全国のセールスマンの教育の携わる→現在は複数の大学で講義、多数の日系・外資系企業で研修を行う、という経歴を持つ著者が、自身が日本コカ・コーラでの営業の経験を通じて、学んだこと、得たことについて伝えた1冊。

・著者は今でいう「Fラン」と呼ばれそうな地方の私立大学の出身だったが、アルバイトをしていた北九州コカ・コーラ社の方から紹介してもらい、地元の四国コカ・コーラボトリング社に採用され、営業所のルート営業マンの助手から社会人生活をスタートした。
・ルート営業はルートセールスとも呼ばれ、それぞれが担当する店舗の訪問日を一週間で割り振り、毎週、決められた曜日に所定のお店に訪問するといった営業スタイルである。
・本社勤務が偉い訳でも、営業所で助手をやることが劣っているということでもなかったが、著者は雨風にさらされて外回りをしている自分をスーツで着てオフィスでさっそうと仕事をしている彼らと比較すると、自分がなんとも情けないように思えたとのこと。
※著者は毎日が凄く辛い日々を送っていたが、ある先輩からの言葉で仕事について考える機会を得た。そのエピソードの詳細については、本書をお読みください。

・本書は、「「第一ステージ 高知営業所」「第2ステージ フードサービス部門」「第3ステージ 日本コカ・コーラ」「第4ステージ 人の力・モノの力」という章で構成されており、
◇相手の「〇〇!」からスタートする
◇昨日までの自分を〇〇しない
◇叱られるのは「人」ではなく「〇〇や〇〇」
◇著者がセールスコンテストで日本一になれた理由
◇人を〇〇〇することで道は開ける
といった著者の営業の仕事を通じて、取引先との接し方など、仕事の取り組み方について考えるきっかけとなる内容が収録されている。

・「営業という仕事はどういうものか」ということを営業職の方々に聞かれると、「モノを売る仕事」「お客様と強固な人間関係を構築し、取引を通じてお互いの継続的な成長に結びつける役割を最前線で担う仕事」など、10人営業職がいれば全員が異なる回答をするくらい、一つの枠にはめることができないほど、じつに裾野の広い仕事であると著者は語る。
・そこで得た学びは単に営業といった職だけにとどまらず、人生の歩みの多くの場面で活用できる。なぜならそれは実際に人と関わる仕事を通じて身につけることができるものだからだ。そこには机上の理論を超えた「知恵」が数多く息づいている。
・社会に出てから営業という職業に就くと、挨拶をはじめとした躾のような基本的なことから、周囲とのコミュニケーションの方法、ビジネス文書の書き方、ものごとを整理し、構成を組み立てる力、相手に自分の言っていることをより理解してもらうための伝達力、大切な約束や締め切りを守るための時間管理能力など、じつに多くのことを現場の仕事として学び直すことになる。
・営業職が他の職種と大きく異なる点は、他の職種よりも多くの社外の人たちと会い、関わりを持ちながらでないと仕事を進められないところにある。
※その他の違いについても述べられているが、詳細は本書をお読みください。

・著者は、入社した当初は「いつ会社を辞めようか」と苦悩していた時期があったが、営業という仕事を通じて、成長し、セールスコンテストで日本一を獲得するほどの実力を身につけた。
・著者は決して特別な能力があった訳ではない。自分の目指すことを定め、それに向かってできることをやってきたのだ。その体験談を深く知りたい方は、本書を手に取ってみてください。

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