干場弓子「楽しくなければ仕事じゃない 「今やっていること」がどんどん「好きで得意」になる働き方の教科書」
・本書は、株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン創業者で、現在はBOW BOOKS(ボウブックス)の代表を務められている著者が、「仕事を楽しむ秘訣」や「今やっていることを好きになる秘訣」など、同じ仕事や日常の視点を変え、あなたの明日と人生を変える方法について紹介した1冊。
・自分の仕事が楽しいかどうかを決定するのは、起こっていることではなく、それをどうとらえるか、であり、その人の選択である。同じことをしていても、笑顔でしている人もいれば、仏頂面を崩さない人もいる。楽しいことがあるから楽しめるのではなく、何でも楽しむと決めているから楽しめるのだ。すなわち、楽しむのも能力である。
・「楽しむ」という能力は、生まれつきの能力ではない。練習と、ちょっとしたコツ(視点の転換)によって身につけることのできる能力だ。
(著者自身も昔はネクラであったとのこと)
・キャリアプランを立てるなら、選択肢を狭めるものではなく、広がるものにしてほしい。キャリアプランの問題は、自分の可能性を、今の自分に限定してしまうことにあるからだ。
・つくったらつくったきりではなく、何度もつくり直す。毎年、いや、半年、いや、四半期に一度、つくり直す。
・著者は、キャリアプランにこだわりすぎて、それから外れてしまう仕事を進んでやりたがらない若い人たちというのと実際に出会っている。そういった人たちは、ひょっとしたら、自分には想像すらできなかった世界への入り口だったかもしれないのに、自らを塞いでしまうのだ。
・現実は、わたしたちが思う以上に可能性に満ちている。著者自身も自分が「社長」をやることになるなんて、二〇代の頃は思いもよらなかったとのこと。今も向いていたのかどうかもわからないが、周りでいちばんできそうなのは自分だったから、自分がやるしかないな、と思って引き受けたとのこと。責任感はその後にやってきたそうだ。
・著者は、社長をやってみて初めて引き出された可能性がいくつもあり、やってみなければ知らないままだった視点を持つことができ、世界を生きることができたとのこと。
・キャリアアップのチャンスをくれるのは「人」。小さなことから大きなことまで、人生の転機は「人」が連れてくる。誰かとの出会いが、人生を非連続的に、変えるのだ。
・勉強が必要な理由は、チャンスの神様に出会うためや、出会ったときに、これがその人と気づくため。そして、相手にこの人ならチャンスをあげてもいいかも、と思ってもらえるためなのだ。
・チャンスと幸運も、準備が必要。四つ葉のクローバーの種も、よく耕された地面でしか発芽しない、というわけである。
※著者はこの点について警告すること(落とし穴)が二つ書かれているが、詳細は本書をご覧ください。
・チャンスを連れてくる人と出会うための答えとして、「誘われたら行く」を著者は挙げている。
・お誘いを受けたときは、多少無理をしても、スケジュールが空いているなら、出かける。だいたい、誘ってくれる人がいるうちが花なのだ。二回続けて断ると、三度目はなかなか来ない。三回続けて断ると、「四度目は一生ない」と思ったほうがいい。
・思いがけないチャンスを連れてくる人ということは、いつだって、自分の関心から少し外れている人なのだ。自分の関心から外れているということは、自分から会いに行こうとはしない、つまり、誰かに誘われたり、紹介されたりしない限り、会わないでいた人である。そういう、自分とは違う関心を持つ人を大切にするべきではないかと著者は考えている。
・チャンスはいつも、あなたが思っていることの外にある。いつもやっていること、いつも会っている人の外にある。
・本書では、「働く人を惑わす10の言葉(キャリアプラン・効率・好きを仕事にする・夢をかなえる・ロールモデル・ワークライフバランス・嫌われてはいけない・リーダーシップ・自己責任・自己成長)」というチャプター(章)で構成されており、「恩返しの法則」「期待以上の成果を出す「一ニ〇点主義」」「今やっている仕事に価値を与える方法」「二流の凡人と一流の凡人の違い」「一瞬で不幸になる方法 ちょっと時間がかかるけれど幸福になる方法」など、仕事や日常を楽しむためのちょっとしたコツや考え方が紹介された内容となっている。
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