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ヨシムラマリ+トヨオカアキヒコ「文房具の解剖図鑑」

・本書は、文房具マニアとして原稿執筆、ワークショップ、イベントで活動するヨシムラマリ氏と、ものづくりの現場やワークスタイルなどの取材を得意し、女性誌などを中心に編集、執筆を行うトヨオカアキヒコ氏が、普段、私たちが何気なく使っている文房具、23ジャンルについて紹介した1冊。

①鉛筆
・鉛筆の歴史は、1560年代にイギリスのリバプールの北にあるボローデール渓谷で、羊飼いが良質の黒鉛の結晶を発見し、この黒鉛の結晶で包んだり、紐で巻いたりして筆記具として用いたことが始まり。
・その後、木の板の先に黒鉛を取り付けた"鉛筆"が生産された。
※日本の鉛筆の歴史についても触れられているが、詳細は本書をお読みください。
・本書では、鉛筆削りとして、「手回し式・電動モーター・鉛筆削り器」などが紹介されている。また、ペットボトルが鉛筆削りに大変身する「ケズリキャップ」についても取り上げられている。
※各種鉛筆削りの詳細は本書をお読みください。

②消しゴム
・消しゴムが誕生したのは1770年で、イギリスで天然ゴムで鉛筆の字が消せることを発見したのが始まり。それ以前はパンが使われており、今でもその名残で絵画の木炭デッサンなどでパンが使用される。
・現在主流のプラスチック製の消しゴムは、1959年(昭和34年)にシートゴム工業(現在のシード)にのり開発された。
・日本の人気のプラスチック消しゴムには勢力図があり、大阪が本社のシードが開発する「レーダー」関西地方で、東京に本社があるトンボ鉛筆の「MONO消しゴム」やホシヤの「keep」は、関東地方や中部地方で人気がある。
※「いまどきの消しゴム事情」として、さまざまな消しゴム(消しかすが散らばらず処理がカンタン・消しゴム内に空気の粒子(多孔質セラミックスパウダー)を入れたもの・製図やデッサンに最適の消しゴムなど)が紹介されているが、詳細は本書をお読みください。

・本書では、「書く。描く。消す。」「残す。写す。」「切る。貼る。留める。」「保存する。分類する」という章で構成されており、「ボールペン・ノート・修正液、修正テープ・メモ帳・カッターナイフ・はさみ・のり・テープ」など、合計23のジャンルの文房具の歴史、実は知らない事実、おすすめの文房具などが紹介された内容となっている。また、章の終わりには、「文房具の周辺史」というタイトルで、「閑古鳥の文具店が潰れない理由」「文房具の機能が"カワイイ"を生み出した背景」など、知ると文房具の見方が変わるコラムが収録されている。

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