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網谷洋一「人の心が読めるヤバい営業術」

・本書は、人間力コンサルタント®︎として、10年以上、経営コンサルティング・保険代理店の営業をしている著者が、「人の心を読む」ことをテーマに、あなたの営業スタイルを変えることを目的とした1冊。

・営業の目的とは、「商品を売ること」。そして、営業は「等価交換」である。150円のコーヒーを買う人は、「150円出す価値がある」と判断している。仮に1500円だったら、手に入れる人はほとんどいないと思うが、コンビニではなく、ホテルのラウンジでコーヒーを飲もうと思ったらら1杯1500円することもある。
・これは、ホテルのコーヒーが高級なもの、ではなく、高級感ある雰囲気の場所だから。店員のサービスや場所に価値があるからこそ、コーヒー1杯1500円の値がつくのだ。見合った価値があると判断するから売れるのだ。

・営業は、困っていて助けてほしい人と、困っている人を助けたい人で、等価交換が成立していると著者は考えている。
・営業は売り続けなければならない。一回売れればいいのではないのだ。営業は継続して売っていく力(長く売れ続けること)が求められる。

・本書では、人間の心をエゴグラムで解説している。エゴグラムとは、「交流分析」と呼ばれる性格を分析する手法で、ビジネスに応用されてビジネス心理学として発展し、多くの成功者を輩出している。人間の心を5つのエネルギーに分類し、性格診断テストでどのエネルギーが強いかを調べることで、行動パターンを読むことができる。
・エゴグラムは、CP(厳しい親)、NP(やさしい親)、A(大人)、FC(活発な子ども)、AC(従順な子ども)の5つのエネルギーに分かれる。この5つのエネルギーから行動原理。理解することができれば、そのつど適切な対処方法を取ることができる。
※エゴグラムの5つのエネルギーの詳細については、本書をご覧ください。

実際の営業術の事例について(初級:年収400万円)
①目上の人との打ち合わせ。1杯1200円のコーヒー代を……
◯払う
×払わない
・新人時代は数少ない案件につながりそうな社長を紹介してもらうことが多く、紹介の際、ホテルのロビーにあるカフェでお茶をしながら、詳しい話をすることもある。
・その際、ホテルのコーヒーが1杯1200円前後(もっと高い場合も)であるが、紹介者や社長にごちそうになるケースが多いと思う。
・しかし、紹介してもらう、コーヒー代を出してもらう、紹介者の時間も提供してもらっている、というトリプルテイカーは、次につながらない。なぜなら、「リスクを取ろうとする意欲はあるか」をここで見ているから。
・もし、ここでコーヒー代を支払う気持ちを見せられたら、紹介者は「次は経営者の集まりに連れて行ってみるか」という気持ちに自然とさせられるもの。極端に言うとたった1200円が、のちの1200万円の契約につながるかもしれない。そのチャンスをみすみす逃しているのだ。
・先輩や成功している経営者に「コーヒーをおごってもらったほうが得だ」という気持ちを持っているなら、ここで切り替えること。

②セミナーに行くなら
◯1回5万円のものへ行く
×無料のものへ行く
・無料のセミナーははっきり言って、実際の営業活動にほとんど役に立たないか、もしくはバックエンド商材を売るためだけのセミナーに過ぎない。つまり、いくら無料のセミナーに行き続けても、ほとんど身につくものはないのだ。
・その一方で1回5万円のセミナーは違う。1回につき5万円出してくる、ということは参加者たちも本気で学ぼうとする人たちが集まってくる。主催者は参加者側の熱に応えるべく、有益なものを出そうとするのだ。
・1度5万円以上投資すれば、おそらく自分自身も「必ず何かスキルをものにして帰ってこよう」という気合いの入れ方がまるきり変わってくるはず。
・人は無料で情報が欲しくなる生き物。特に初級レベルにいる人は、「情報にはお金がかかる」というサングラスにかけ替えること。
※中級(年収400〜600万円)、上級(600〜1000万円)の事例の詳細については本書をお読みください。

・本書では、「なぜ、あなたは売れないのか?」という序章から始まり、「エゴグラムで人の心を理解する」「初級:相手に合わせてベストな対応を取る」「中級:自分の価値を高める」「上級:年収1000万円の壁を越える」という章で構成されており、「結局、誰が一番売れるのか?」「クレーム、かまってちゃんを受けたときの対処法」「大事にすべきお客様とは」「SNS営業で求められるものとは」「本当に売れる営業のコツとは」など、知っておいて損はない目からウロコのヤバい営業術が紹介された内容となっている。

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