見出し画像

菅谷信雄「あなたの経営力10倍アップの極意 大激変の時代を勝ち抜く最強の羅針盤」

・本書は、三井物産在籍中に企業内起業家としてテレマーケティング会社を1人でゼロから立ち上げた経験を持ち、現在はシニア事業家として活動する著者が、自身の経営コンサルタントとしての現場の経験を取り入れ、時代を勝ち抜くための経営力アップの極意について紹介した1冊。

・経営力の最重要の要素として、「現代の3本の矢力」(「思考力」「人間力」「健康力」を掛け合わせた著者の造語)が挙げられている。
・「現代の3本の矢力」を土台とし、その上に、「仕事力・人間力・コミュニケーション力」、さらにその上に「経営力(思考力・営業力・人脈力・プレゼンテーション力・英語力)」があり、一番上に「成幸」がある。
・成幸とは、成功+幸福を意味する。いくら優良企業に成長しても、従業員の幸福がなければ意味がない。そして、顧客満足も重要となる。
・取引先も幸福というWin-Winの関係が大切となり、これなくして「成幸」はあり得ないのだ。

・経営=企業が長期間にわたり、顧客の要求する付加価値を創造し、提供し続け市場での競争力を維持する営みのこと。
・経営とは、従来の人、モノ、金に加え、時間と情報の2要素を加えた、5要素の最適化と著者は考えている。

・起業の際に注意すべきことは、てきるだけスリム化すること。スタート時、事務所はレンタル・オフィスにして、経営が軌道に乗ったら事務所を借りると良い。
・起業するまでの準備期間、取扱商品の市場性、顧客ニーズに合っているのかの調査等も必要。そういう準備期間を踏み、資金も1000万円程度集めてから起業するほうが成功する確率は高い。
※1000万円を超えた際の注意事項が記載されている。その理由は本書をご覧ください。

・中小企業経営者の営業力アップには人脈力が非常に重要。異業種交流会に参加することで、自分にはない感性の持ち主と接することができ、感度もアップする。また、人脈拡大により思わぬビジネスチャンスか広がるかもしれない。
・コロナ以降、オンライン(zoom)が主役になってきたが、著者はリアルの異業種交流会をお勧めしている。
※著者のおすすめする異業種交流会の詳細は本書をご覧ください。

・中小企業が狙うべき市場はニッチ(隙間)ニッチ市場である。つまり、大企業では、市場規模が小さく、採算が取れないような市場を狙うべきと著者は考えている。
・まずはどういうビジネス・モデルが好ましいのかを考えること。著者は継続収入ができるビジネス・モデルをおすすめしている。受注金額が大きい商材を狙う中小企業経営者がいるが、受注までに時間がかかる。継続的に注文をいただける仕組み、ビジネス・モデルをつくることがポイントである。
※その他にも中小企業がとるべき基本戦略(B to C、B to B戦略かなど)については、本書をご覧ください。

・本書では、「経営力と各能力の相関図」という序章から始まり、「企業を倒産に追い込む8つの罠(よい商品・サービスが必ずしも売れるとは限らないなど)」「10年後にサバイバルできる経営力を身につける」「人生はチャレンジの連続、その過程で自己成長の喜びが得られる!」「菅谷信雄式超訳「経営の神様 稲盛和夫の利他の経営学」に学ぶ」という章で構成されており、「中小企業の成長するためにどうすればよいか」「経営力の身につけ方」など、著者の経験を踏まえた経営力アップの極意が紹介された内容となっている。

#瞬読アウトプット #1分書評 #セルバ出版 #経営 #極意 #中小企業

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?