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河野英太郎「社会人10年目の壁を乗り越える仕事のコツ」

・本書は、大学時代を水泳部で過ごし、電通、アクセンチュア、建設会社、官公庁など様々なタイプの組織文化に触れ、グロービス経営大学院で6年ほど教鞭をとり、数千人のキャリアを見てきた著者が、著者自身が経験を通じて身につけ、整理してきたことを50のメッセージにして届けた若手でもベテランでもない中堅社員の教科書。

スキルの壁1 10年働いたのに誇れる仕事が何もない→「成し遂げたこと」なんて、キャリアに一度あればいい。
・35歳の著者は、自分のキャリアについて、悩みを抱え、日々焦ったり、絶望しかけたりした。それから年を重ね、接点を持った何千もの人の様子や、自分自身の四半世紀以上のキャリアを振り返ってみると、「たった10年で人に誇れるような仕事をできる人は、ほんの一握り。20年にひとつですら立派なものだ。なんなら、一生にひとつだって十分人に頼れるものなのだ」ということに気づく。
・日本のコンサルティング業界を作り上げた人、政治家や起業家、オリンピックのメダリストなどに成功の秘訣を問うと、「目の前の仕事を、着実にやり遂げること」と一様に答える。何かを成し遂げるために、目の前の仕事を着実にやり遂げることはだけでなく、理想は高く掲げることも大事。

スキルの壁5 何をやるにも自信がなくて動けない→「できる」じゃなくていい。「やりたい」と思えれば。
・行動の足かせになっているのは、このような自信不足のせいではないかと著者は考えている。
・「自信がある」=過去にやったことがあることや、やることが決まっているものに対して使う言葉。これから迎える新たな挑戦に対しては、誰だって自信があるわけではない。「できる」と自信を持たなければいけないのではなく、「できない」と思わなければいい。
・まずは、何かを「やりたい」という自分の意思にすること。次に、その「やりたい」という意志を、何かの形で行動に移すこと。そして、その行動を通じて、小さくても良いので成功体験を積み重ねること。成功体験の積み重ねは、長い間にとんでもなく遠いところまであなたを運んでくれることだろう。「やりたい」気持ちさえあれば、今、「できる」必要はない。

キャリアの壁1 キャリアビジョンが見えない→「自分の最期」を想像するとビジョンが見えてくる。
・キャリアビジョンはないよりはあったほうがよいが、なくても悩む必要はない。孔子ですら、15歳で学問を志してからも、40歳まで惑いつづけ、50歳でやっと天命を知った。探すことをあきらめなければ、焦らなくてもよい。
・しかし、漠然とでも少しずつビジョンが見えてきたほうが、正しい努力につながるのも事実。そんなときに「おそらくこっちの方面がやりたいことだ」と気づくことができる方法が
①「自分の葬儀の弔辞」シミュレーション
②「人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」というシミュレーションである。
(詳細については本書をご覧ください)

・本書では、「スキルの壁」「キャリアの壁」「職場環境の壁」「マネジメント・リーダーの壁」「時代の変化の壁」という章で構成されており、「収入をあげていくためには」「転職のハードルを下げるには」「役職を上げるには」「仕事ができない人への対応について」「これから求められるスキルがわからず不安な時の対処法」など、自分の道を拓く50の心得が紹介された内容となっている。

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