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小林大輔『まちづくり戦略3.0 カネなし、人脈なし、知名度なしでも成功する「弱者の戦い方」』

・本書は、住宅メーカーやリノベーション会社を中心に経営コンサルティングを行い、500社以上ほクライアントをサポートした著者が、まちづくりにおいての弱者ならではの戦い方について解説した1冊。

・重要なのは、小さくはじめて大きく育てること。まずは「人が集まる場所」を、ファーストステップにしてみることからはじめてみる。その土台となるのは、「10以上のアクティビティ(活動)がそろうプレイス(場所)であり、
①友人とのおしゃべり
②スポーツをする
③音楽を演奏する、聴く
④美味しい食事を楽しむ
などのアクティビティを用意するだけで、まちづくりの第一歩を踏み出すことができる。

・従来のまちづくり(①都市計画→②設備段階→③管理段階→④活用段階)の流れこそ、失敗の王道パターン。本書で推奨するのは、弱者のまちづくり(①ソリューションの検討→②担い手の発掘・育成→③空間と運営の設計→④ルールづくり)である。

・目当てとする市場(地域)をきちんと調査し、ターゲットとなる顧客(移住者・訪問者など)を理解したうえで、失敗も加味しながら小さくはじめれば、無理に集客する必要はない。むしろ、自然日曜日人が集まってくる。人が集まれば、そこで経済活動が行われ、まちとしての「価値」が生まれてくる。

・弱者の戦略として、「スモールスタート&スローディベロップメントの法則」(小さくはじめて、焦らず成長させること)が肝になることを覚えておくこと。短期間に大きな建物を大量につくるのではなく、小さい建物をゆっくり少しずつ建てていくことにある。そのようにして、連鎖的なまちづくりを行い、まさに「まち「育てていく」のである。「とにかく100人集めよう」といった大規模な集客を目指さず、「1年かけてまず1万人を目指す」というように、テストマーケティングを経て、少しずつ、成長させていくことを推奨している。

・スモールスタートに必要なのは「強み」。他にない強みさえ発見することがてきれば、それを軸にまちづくり(事業展開)を進めていき、大きく成長させることが可能である。

・本書では、「9割の人が知らないまちづくりにおける弱者の正しい戦い方の基本的な内容」「ランチェスターの法則にならった、無理のない自己流の戦い方の詳細」「まちづくりの真の成功(上場)について」「弱者のまちづくりのステップの詳細(ソリューションの検討→人を巻き込む→場をつくり、運営をする→ルールをつくる)」を中心とした内容となっている。

タイトルに「まちづくり」と書かれていますが、企業経営やコミュニティづくりにも応用できるものだと思いました。本書が大きな成功を掴むヒントを得るきっかけになるかもしれません。

#瞬読アウトプット  #1分書評 #かんき出版 #まちづくり

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