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鈴木詩織「おうち受験コーチング 〜3486人のやる気を上げた受験のプロしおり先生直伝〜」

・本書は、12年間学習コンサルタントを務め、3,486家庭を訪問し、勉強が苦手な子どもたちに学習習慣を身につけ、志望校に合格させた親子向け受験コーチである著者が、やりたいこと、好きなことを我慢せず、親子関係も良好に保ちながら、トップ校合格レベルの家庭学習習慣を身につけるポイントを紹介した1冊。

・著者が大学生の時から現在まで、約20年間子どもたちを見てきて気付いたのは、彼らのやり方、覚え方はみんなバラバラ、ということ。効率の良い勉強のやり方は、何も一部の子どもだけができる特殊なものではない。誰でも知れば分かる、どんな子でも同じようにやればできる、というもの。

・子どもの成績を上げるためには、本人のやる気を上げるのではなく、先に「成果を出させてあげる」こと。そうすることで初めて、本人のやる気が上がり、やる気が上がるからまた成績が上がる……というサイクルに入ることができる。なので、本人のタイプに合わせた勉強の仕組みを、まず作ってあげる必要がある。そして、成果を出させる。成果を出させることで子どものやる気を上げる、という順番が、子どものやる気を上げ、成果を出し、成果が出るからやる気が継続する……というサイクルを作るのだ。この仕組みは、勉強だけではなく、スポーツでも同じである。

・学力が高い児童生徒には、
①朝食等の生活習慣
②読書や読み聞かせ
③勉強や成績に関する会話・学歴期待・学校外教育投資
④保護者自身の行動
⑤児童生徒の学習習慣と学校規則への態度
⑥学校での学習指導(小学校)
という特徴があり、家庭の社会経済的背景に不利があっても、「朝食を毎日食べている・子どもと一緒に図書館に行く・保護者が子どもも勉強や成績のことについて話をする・授業参観や運動会などの学校行事へ参加する」という保護者のかかわりと学習習慣が、子どもの学力形成に、非常に大きな影響を与えている。そして、その2つは、子どもの学力形成に与える家庭の社会的背景をくつがえす可能性を秘めている。

・「コーチング」=ゼロからスタートし、より高みへ持っていくためのスキル。このコーチングにおいて、一番大切なのは「マインド」。さらにそこへ基本的なスキルを取り入れていくことによって、親子関係を良くしていったり、子どもが自主的に成長するという結果を期待することができる。親子コーチングの最終的なゴールは、子供が自分でセルフコーチングを行い、自分で自分の未来を切り拓いていけるようになる、というところにあるのではないかと著者は考えている。
※その傾聴スキル、承認スキル、質問スキルについては本書をご覧ください。

・本書では、「学力が伸びる子と伸びない子の決定的な違いとは?」「3486家庭で見た!子どもを伸ばす環境設定」「9つのタイプ別・やる気にさせる声がけの方法」「子どもが自ら成長する!親子コーチングの可能性」「毎日机に30分!習慣づけは準備で決まる!」「95%の子に効く!成績が上がるシンプルな学習方法」という章で構成されており、「親の声がけ・環境設定の仕方」と「効率の良い学習方法」の両方をまとめた「おうち受験コーチング」のメソッドを収録した内容となっている。

勉強はもちろんご本人の努力も大事ですが、そのサポートを親御さんがすることで、多くの成果を上げることがてきます。子どもたちの今と未来がより楽しく幸せなものになるために、ぜひ多くの親子に読んでもらいたい1冊です。
※読み終えた瞬間、「この本を子どもの頃に読みたかった!」と一番最初に思いました。

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