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初恋のタイムラグ〜「僕の心のヤバイやつ」〜山田編その1

こんばんは。皆さまお疲れ様です。
木曜日までなんとか漕ぎ着けた…後1日踏ん張るんだ…
前回の市川編に引き続き市川と山田がどのタイミングで惹かれていったのかを考えてみました

山田
karte.6「僕は嫌だ」

karte.22「僕はずぶ濡れた」

先立ちまして、まず初めてお互いの名前を呼んだのはどのタイミングかを調べてみました。

山田は1巻karte.6「僕は嫌だ」において
「市川って面白いね」が初めてですね 
市川は2巻karte.22「僕はずぶ濡れた」で雨の中財布を持たずに出て行った山田に向かって呼びかけたのが初めてです。余談ですけど「ずぶ濡れだ」だと思ってたけど「ずぶ濡れた」なんですね

karte.20「僕は弁護した」

karte.20「僕は弁護した」で「山田は…さんは」とは呼んでいますがこれは担任の前であり、一対一でお互いを呼ぶのはやはりkarte.22です。職員室から出た後で「あ、山田でいいよ」と言われてのことでしょうね。
お互いを「山田」「市川」と呼び合う仲になってから、2人の関係は深化していきます

意識したタイミング
karte.10「僕は死んだ」

お墓の絵に山田と書いてある事に山田自身が気付く。クラスメイト達が誰が書いたのか騒ぐ中、書くのを手伝っていた市川に疑いの目が向けられます。

実際に書いたのは原さんでした。市川はそれを知っていましたが、問い詰められても「原さんが書いた」とは言いませんでした。それによって女子の関係がギクシャクしてしまう、という配慮からです。

原さんが戻ってきて、お墓の部分は原さんが書いたこと、よくある名前を書いたことを自らの口から説明してくれたおかげで、市川に向けられていた疑いは晴れました。だが何も言わない市川。市川おまえ…本当いい奴だな。

そんな中、山田は市川が原さんを庇った事に気付きます。そして市川の隣に来て「ごめんね」と言います。私はこのシーンが山田が市川を意識した1番最初のきっかけだと解釈しています。

その前にもナンパイに絡まれてる時に自転車を投げて気を逸らしたりもしていますが、私はこのシーンが重要だと思っています。山田がはっきりと市川の意図を理解している、という点が違うからです。

karte.26「僕らははぐれた」

かなり間が空いてkarte.26「僕らははぐれた」です。この間にもいくつか2人の距離が縮まるエピソードはありますがやはりこのエピソードは重要だと思います。
他の方も多々指摘しておられるとおり、初めて「僕ら」という表記が出現します。このシーンは職場見学の帰りにクラスメイトとはぐれて2人きりになった時、山田にミルクティーを渡した後のリアクションです。職場見学に向かう途中、山田がミルクティーを飲みたがっていた事を市川は覚えていたんですね。山田は自分の感情に戸惑っているようにも見えます。

「自分の好きな飲み物を覚えていてくれた。でもなんで?」みたいな。
あの食い意地の張った山田とは思えない可愛いリアクションですね。

その前のシーンでクラスメイトとはぐれた責任を感じた山田は泣いてしまう訳ですが、市川はしっかりと自分が悪かったとフォローもします。

山田は市川のどこに惹かれたのか、に対する回答としては凡庸ですが「優しさ」ということになるんでしょうか。

自分の分も飲み物を買い、ついでだから、という体で自分の好きな飲み物を渡してくれる、そんな不器用だけど押し付けがましくない優しさ。クラスメイトの関係がギクシャクしないよう、原さんを庇うさりげない優しさ。これなんて多分山田以外誰も気付きませんよね。

karte.30「僕は溶かした」

説明不要だとは思うのですが…
この「好きだ」のセリフは吹き出しに入っていません。直前まで市川の一人称の思考は必ず吹き出しに入っています。そして2人の真ん中に好きだ、の文字が浮かびます。
この好きだ、は果たしてどちらの好きだ、だと思いますか?
溶かしたのはチョコレートだけでしょうか?(ニチャア

またしても長くなってしまったのですが、山田編はもう少し続けたいと思います。やはり山田の方がエピソードが多くなりますね。
後半の方が好きなシーンも多いので頑張ってご紹介したいと思います。
ではまた。

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