火照り



落ちていく 身も投げたくなるような 無重力
あえて日差しから外れたその轍に 軌道に乗せた 紙飛行機のゆらぎ
耳鳴りに連れられて登った水平線の奥側に 煙る やや大きめの 糸くずのささやき
その質感に振れられはしない
ブーケの傍の蟹 
おざなりな横歩き 
見も知らぬ 
子も知らず
痩せ細り 今岩肌 染み入り 白色の肌 擦り 赤 ひび割れ 頭打ち 厚く
萬のことに 我を忘れ 揺れた花火の 繁る 無造作な木立の 成り立ち
直視した先の 穴にも似た 往来の 人通り


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