ルッキズムに負けそうな時の個人的プレイリスト

10代の頃、鏡を見て、何度思ったことだろう。

あー、自分があの子みたいに可愛かったらいいのにな。
もう少し足が細くて長かったら、好きな服を着れるのに。
もう少し背が高かったら、モデルさんに近づけるのに。

そんな時の応急処置になるプレイリストを作ってみました。ルッキズムにやられる回数は、10代の頃よりは少なくなってきたけど、周りを見れば、脱毛や美容医療の広告、加工された写真の数々、、、
自分を見失わないようにするのが難しい世界で、「分かるよ」って肩に手を置いてくれるような曲たち。泣いた後に、「よし、負けちゃだめだな」とおのかの底から沸々とエネルギーが湧いてくるような曲を紹介します。

1.『Who Says』Serena Gomez&The Scene

"I wouldn't wanna be anybody else"から始まるこの曲。「私は他の誰かになりたいとは思わない」という一言。
「誰が言うの?あなたが完璧じゃないって。価値がないって。傷ついているのはあなただけだって」
中学生だった私にもとても分かりやすい英語でした。
歌詞の内容が分かるにつれて、自分にそういうネガティブなことを言い聞かせてるのは自分だなと思ったり。

でも、それだけじゃなくて、「あの芸能人が可愛い」「あの子は細くて色白で可愛い」「あの子は目がパッチリでお人形みたい」みたいな評あるじゃないですか。学校の中でも外でも。
それがうるさくてうるさくてしゃあない、っていう時期ありません?
大人になってもそういう情報で溢れていてウンザリするのに、思春期ならなおさら我慢しきれないほどで。

学校というせまーいせまーい組織の中では、なかなか自分を100%出せない。出したら他の誰かの個性を押し込めることになったり、反発が生まれたり。
他の誰でもない、ただ、私でいたい。
なんでそれも許してくれないんだろう。そう思っていた。

もう、ごちゃごちゃ言わないでよ。誰かと比べたり、美の基準に当てはめようとしたりするんじゃなくて、私は私をきれいだって思いたいだけだよ、誰に迷惑かけるわけでもないんだから勝手にそう思わせてよ。

そういう時のための曲。

2.『I feel pretty/Unpretty』glee Cast

ミュージカルドラマとして有名な、gleeから1曲。私はシーズン1,2は飛ばし飛ばしで、シーズン3のみしかフルで見ていないですが。
この曲は本当に好きです。クインの温かい柔らかい声色と、レイチェルのいつもより抑えた、芯のある、誰にも聞こえないくらいの声で叫んでいるような歌い方。

見た目を着飾って、美しく見せることはできる。でも、分かってるはず。
自分が自分を美しいと思えていないなら、それはただのはりぼてでしかない。

自分をきれいだと思える時もあれば、誰かと比べたり他人の評価を求めたりして、自分はきれいじゃないと思ったり。繰り返し歌われるタイトルには、そんな気持ちの揺れが表されているみたいだなと思います。

3.『Beautiful』Christina Aguilera

「他の誰が何と言おうと、あなたは、そして私たちは美しい。」シンプルで芯の強いメッセージが響く曲。
アギレラの歌唱力も相まって、この曲では、見た目の美しさというより、生き方とか失敗とか、人生の機微をすべて含めて、私たちは存在として素晴らしくて美しいと言ってくれているように感じます。
だから、言葉に傷ついて打ちのめされることはないんだよ、と。私はそう解釈してます。

海外ドラマ「SMASH」でもカバーされていて、それも好きです。


最後に…

中学生のころから、洋楽を聴いていました。邦楽も好きだけれど、私が思う洋楽の魅力、それは、自立した女性像を描いている歌詞が多いことだと思います。自分に害のある社会的なプレッシャーには、曲を通してちゃんと中指を立てるような。
今は邦楽でも、ちゃんみなのような歌手がいるけれど、当時の私には見当たらず。こういう曲たちに、私の思春期は彩られています。
一人一人、そういう救われた曲、キュアソング(と勝手に命名)みたいなものがあるんじゃないかな。

あなたのプレイリストもぜひ、聴かせてください。


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