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2020年7月

犬が水辺で遊ぶのが好きだなんて気がつかなかった。

少し前にドライブへ出かけた。今回は南へ。札幌から車で280kmほど走ってもまだ北海道から抜け出せなくて、その広さを思い知る。

道路を南にずっと走って濃い緑がわさわさ茂る山を越えると、視界が開けて海が見えた。この時点で犬は尻尾を振っていて、喜んでいるのがよく分かった。猫は大きな水たまりだなというくらいにしか思っていないかもしれないが、水面がキラキラしているのは好きそうだ。

今回立ち寄った海岸は2カ所で、ひとつは砂浜、もう片方は玉砂利みたいな少し大きい石の海岸。歩いてみて、砂と砂利とは足が沈み込む感じが少し違うのが面白いなと人間は思ったけれど、犬はどうだったのだろう。

波打ち際で水に濡れた石や貝はどれも発色がきれいだ。犬は波打ち際を歩いては立ち止まりお気に入りを探す。拾ってくるものはいつもバラバラだ。その時にこれだ!と思ったものを拾って持ってくる。それが何でどんな名前なのかは、帰ってから人間が調べればいい。

かっこいい石、ヘンテコな形の石、外国の海に落ちていそうなおしゃれな石、流木の欠片と貝殻を拾ってきた。流木は思わぬところで見つけたちょうど良いサイズ感で、この旅で犬がいちばん気に入っている。漂流しているうちに角が取れて丸くなっているのも良かったのかもしれない。2番目は黒い石で、ひび割れのような模様がかっこいい。

今回、道南の2カ所の海岸を散歩してみて、犬はすごく楽しそうだった。どちらとも天気がよく波も穏やかだったので、犬は波打ち際のギリギリをどこまでも歩いていた。前に海に行った時は少し波が高めで音も大きかったせいか、あまり近づかなかった。たぶん怖がりなのだ。海、川、湖、犬かき。泳ぎたがらない犬も、きっといる。

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探したり見つけたりするのが好きなのなら、穏やかそうな海岸を見つけたらまた歩いてみよう。犬の嗅覚は敏感だ。家に帰ってきて今回拾ったものを並べてみると、どれもうちの雰囲気によく馴染んでいた。



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