マガジンのカバー画像

ソーダ集

17
君と僕は飛ぼう。街が遠く見える。誰も来ない処まで。
運営しているクリエイター

2017年11月の記事一覧

Naked Soul

Naked Soul

 

彼の優しさは、今までにあじわったことの無いものだった。
 
私達は、少しだけ広いベランダに、リヴィングからイスをひとつずつ移して、夜明けを過ごした。

 
羊は、不安定な朝焼けの光を受けて、眼を伏せていた。
眩しい白い光は、私の睫毛を七色に透かして、羊の顔にくっきりとした美しい陰影を創った。
 
まるで名も知らない広大な砂漠にできる不思議な模様の様な陰影だった。

 
確かに眩しかったけれ

もっとみる