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5年と3ヶ月①

長かった

5年と3ヶ月、これを読んでくださっているあなたは、5年と3ヶ月をどう思うのだろうか。
長い?短い?

小学校入学から5年生の夏休み前、というところ。
たとえが悪い。

留学して女作った元カレのあとにお付き合いした方とのお話。


俺にしたら?

今まで生きてきて、さらにこれからの人生、もう二度と言われることがないセリフだろうなと、書きながら思う。

当時、留学先で女を作った元カレとの今後に悩んでいた時、食事しながら相談を持ち掛けていたのが、先輩である。

とにかく優しい先輩だった。
分からないところがあれば根気強く教えてくれた、仕事に対しての熱意が尋常じゃなく、ちょっと熱すぎるところもあって面倒に思われていた部分もあった。
けどその熱意に惹かれた。
心が通った意見をちゃんと言う人。

少し話が逸れたが、こんなセリフを投げかけられ、戸惑った。
別れた直後だ、まだそんなこと考えられない。


居酒屋にて

二十歳になった私はお酒を飲むことを覚えたのだが、まあ、びっくるするくらい弱かった。
父親に似て「下戸」だった。

よく、夜ご飯を食べに連れて行ってもらった。
社会人になる一人暮らしを始めて「自分のためだけによるご飯を作る」ことが、とても苦痛だったのでラッキーである。
しかも必ず奢り。

「先輩に気持ちよく払ってもらって、自分は後輩の分を払ってやれ」

あの人の口癖だった。

そうして居酒屋で、改めて告白されたのだった。

5年以上付き合いがあれば、たくさんの思い出があるわけだが、そんなの書き留めても。
付き合ってきた中で、これないわ~と当時の私を振り返ろうと思う。


酒飲まないと腹割って話せない

5年と3ヶ月で一番納得がいかなかったことが、この言葉だ。

酒を飲まないと腹を割って話せない?

「いったいどういうこと?」

思わず口をついて出たくらいだ。

彼は酒飲みで、仕事から帰ると、まずビールを2缶、そして焼酎を飲む。
確か、麦だったか…。
先に述べたように、私は下戸である。
自宅に酒は置いていない。
彼のために在庫があるだけだった。

百歩譲って、自分が酒を飲まないと本音を話せない、というのわ分かるが(いや、わかりたくないけど)
私が酒を飲んでいないから腹を割って話していないんじゃないか?というのだ。

そんな馬鹿な(笑)
私は今まで、酒を利用して腹を割って話そうとしたことなんて一度もない。
というか酒を飲まずとも、彼には腹を割って話してきたつもりだった。

この時、私が思ったのは【酒飲みとは絶対に結婚しない】ということ。
お互いが「酒を飲むことで腹を割って話せる」のであれば、それはそれでいい。

ちなみにだが、彼は酒を飲んだ時のことを次の日には大抵覚えていない。
忘れてしまっているのだ。

「昨日、こんなこと言われたんだけど」

と伝えるが、覚えていなかった。
当時は「忘れているなら仕方がない」と思っていたが、これも盲目だったんだろう、周りには「都合よく忘れたフリしているのでは?」と言われた。



間違いない。

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