見出し画像

【鉄面皮日記】22/06/25.2Uブッチ72模様。

ナイス電柱

いつまでこんなことが続くのかなぁ、
ぼくはどうしてここにいるのかなぁ、
などと遠くをみながら、それでもここでこうしてやっている。
これはどこにいたって、なにをやっていたって、出てくるぼやきにすぎない。
どうしようもないんだよ、自分自身で選択した結果が"いま"なのだから、嫌ならば退出すればいいだけだ。
それを云ってしまえばどの部屋にいたとしても同じコトで、居間が嫌ならば寝室へ行くさ、そこが嫌ならば何も見えないベランダ、トイレはなにかの発露、風呂場はどうだ、死に触れられるかも知れない。
逃げるだけ逃げまわっても、ほらどうしようもないだろう。
嫌ならばずっと扉から扉へ、なにか新しい発見を求め開いていけばいい、入口なのか出口なのかそれを知っていけばいい。
入っても出てもそれは家という大きな容れ物の中でしかないというコトを知れるといいが、
それはその家から出なければ了解しないコトなのかもしれない。

だからその容れ物の中で、若しくはそのプログラムの中、なにか見過ごされた欠如はないか、バグは見つからないか、そしてどこかに突破口は見つからないのか、どうしたら行けるのか愛の国ガンダーラ、それを探る。
しかし遠くばかり見ていると足元に気付かないというのも真理である。
もう見えている事象などどうでもいい、それはただ起こるべく起こっているただの現象、反応、そういう類いの化学(バケガク)だ。
ぼくの気持ちはそんな単純ではない、いや難解でもない、どちらでもないくらいグレーではない。

仕事場へ行く2kmくらい、朝は急ぐので景色は見えない、匂いを感じるだけだけど、帰途は自由。
どのビールを呑もうかな、チャリを曳きながら、いろんなコースで町を巡って、抜け道を見つける旅。

この町のいろんな色、朽ちていく、昭和の匂いはますます遠ざかっていく。
譲ることもなく、守る者もいない捨てられた住居、その人間の営みが無惨にも駆逐されていく様、ざまあみろという反面、ぼくはどちらの敵でも味方でもない。
植物が優位になり浸食していく姿が、なにか心地よいのかもしれない。
昔から新品よりも古びたものに惹かれる。
ぼくもここにきて古びてきているし、使いこなしたいぶし銀、錆もいいぞ。
手垢も、刻まれた皺もいいぞ。
つるんとしてのっぺらなものより、俄然いいぞ。
そんな使い古し、持ち主も宛先も行方もしれないような過疎の街、缶ビール片手にほろ酔い。
梅雨をブッチした夏模様。
みなさま、いかがお過ごしでせうか?