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【鉄面皮日記】22/06/03.金が欲しくて働いて眠るだけ。

キャパが狭い。
これは知っていた事実であるが、やはり通常(そこのラインはあやふやだが)と比べても低いような気がしている。
それは仕方のないコトでもあるが、それを弱点とするか美点とするか、その辺は経過ではなく結果で良しとする他ない。
経過は上下左右と推移するので答えは出ない問題だ。
かと言っても結果もどこで終わりとするのか? 
句点を打つのは自分次第、喧嘩で負けていないとずっと唱えれば負けはやってこない理論である。
そんなコトはどうでもいいが、兎に角いろいろやりたいコトは山積してるが、肉体が疲れていて倒れ込むのが現状で、今のコトを遣り過ごすだけで容量がいっぱいいっぱいになってしまっている。

まぁこんな感じか。
金が欲しくて働いて眠るだけ。
月光仮面てのは、女性の月のアレてことを随分後になってから知り(つまり月のアレが来ないから子供できちゃってどうしようていう)僕は額面通り、正義の味方が現れないからどうしようかと受け取っていたので、世界てのは裏にいろんなもんが潜んでいるのだと驚愕したもんだ。
閑話休題。

すったもんだで3週間、新しい仕事(労働?)に従事して、金が欲しくて働いて眠るだけ。
お金を稼ぐといういわゆる当たり前であるハズのこの難問に、齢50を過ぎ改めてぶつかっている。
いやぁべつに働かなくても喰っていけるんですよ〜、て人は別にして普通に生きてりゃ仕方なくも労働せざる得ないワケで、何も好き好んで出稼ぎしているワケではない。
2年半あまりの引き篭り生活ですっかり鈍っていた身体と頭には、割と堪えているのです。
愚痴は云うまい、弱音は吐くが。
労働の後の麦酒(ビール)と泡盛を流し込み、島酒はトロっとしていて汗をたっぷりかいた後にはたまらない、流石の熱い国のお酒だと思う。

そうして今の仕事の話がたっぷりあるのだけれど、累積しすぎてもはや地層の一段面に成り果ててしまってる。
上書きが有り過ぎて、終わってしまったコトを掘り起こす元気が出ないのである。
こうやって日々の暮らしに埋没し年老いていくのが人生なのだとしたら、、、
いやそれはそれで幸せな暮らしなのかも知れない、というぐらい草臥れてるが、お酒はそれを違った質にしてくれる。
島酒はトロっとしていて、少し濃厚なチョコレートみたいでトロっとしてるの、熱した鉛を喰らっているような、熱い血潮を感じるのね。
それだからまだ終えられない。

前回書いたように観葉植物リースを挟みつつ、さまざまな雑務をこなす日々。
知的障害者のお世話の補助なども仕事のひとつ。
本施設では、内職仕事(車の部品の下請けの下請け)に従事する10数名の方々がいて、その手伝いも仕事だ。
軽度の人はしっかり小さな部品の剥離などをこなしているが、重度な人は"生活支援"という別の括りで、似たような作業をしていて、僕はその手伝いを合間にするのだけど、小さな部品と部品を分ける作業がある。
てっきりこの作業も何か意義のある労働だと思っていたが、実は見かけは仕事というような体で仕事ではない。
いや賃金が発生しないという意味で仕事ではない。
彼らは部品と部品をはめる、僕らはそれを外す、それを毎日繰り返しているだけなのだ。
それを、"賽の河原"だ、と心の中で思った。
死んだ子供が石を積み塔を作ると鬼がそれをこわしまた石を積むという、果てのない繰り返し。
ここに果たして意味があるのだろうか、それは僕にはわからない。
子供の世話をするのが面倒で携帯の動画を見せている親と違いはないのかもしれないし、
何か意義ある仕事をしていると思って作業をしている障害者には次へと繋がる支援なのかも知れないし、
何かをさせておかないと注意が散漫になり暴れてしまうのかも知れないし、
深いところはまだ伺い知れないのだが、やはり不毛な作業であるコトは間違いない。お互いにね。
もう少し生産性のあるコトはないのか?
創造を想像させるようなコトはないのか??
彼らにはぜったい独創的な感性を持った特別な力があると傍目からみていて思うのだけど、この"賽の河原"作業はそれを奪い踏み躙っているように感じた。
もちろんたくさんの障害者を少人数でみなければならないという環境がそうせざる得ないのだが。
ここに正解はありません、
つまり生業は、働いて眠るだけなのですから。

冬に備え、薪ストーブの薪を大量につくってる。丸太をチェンソーで切り、またそれを機械で4分割に割っていい大きさにする。丸太600本、まだ半分しか届いていないが、その半分もまだその半分くらいしか終わっていない。そんな具合に、次から次へとやらなければならない労働が待ち受けている。そんなところにクリエイティブだとかほざいてもね。
田植えして稲刈って収穫して出荷するってのが工程だよね、天候に怯えながらさ、特別なコトをそこに取り入れるなんて余裕なんかない。
精一杯やれるコトをその時にやるコトだけで手一杯、それも正論だと思う。つべこべ言うなよ門外漢が、その通りです。
僕はただ、金が欲しくて働いて眠るだけ
キャパが狭いのです。