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ワールドカップでゴミ拾いをする人たちの心理。

昨日は日本がドイツを2−1で下し、日本中が歓喜に湧きましたね。私も震えました。現地で応援していたサポーターは最高の気分だったでしょう。 

さて、そんなサポーターたちが行っている試合後のゴミ拾い活動がメディアに取り上げられ注目を浴びていますが、皆様はこの活動についてどうお考えでしょう。私は海外生活も長いので、ゴミが落ちていることやゴミを平気で落とす人など、当たり前のことだと思い、見過ごしています。特にそういう地域では清掃員が積極的に仕事として綺麗にしてくれています。もちろん、サッカースタジアムにも数多くの清掃員がいるし、例え、サポーターがスタジアムにゴミを残して帰っても、その清掃員が綺麗にしてくれます。しかし、日本人のサポーターは自分の出したゴミだけではなく、他人の残したゴミまでも拾っていました。清掃員がやる仕事を日本人サポーターがやっているのです。

この行為は海外でも注目され、多くの賞賛が与えられています。しかし、中には貧乏くさい、TOO MUCH、押し付けがましい、無駄な行為、など、批判的な意見も見受けられます。私自身の印象は、人のゴミまでも拾う必要はないと思っていました。偽善的な行為にしか見えないからです。本人は良かれと思ってやっているのだろうけど、"やりすぎな行為"にしか見えませんでした。 

しかし、深く考えていくとそうではないということがわかりました。これには日本人の"ある教え"が根底にあるのです。

このサポーターがスタジアムを掃除していく行為と代表選手がロッカールームを綺麗にして帰る行為は同じロジックなのです。選手たちがロッカールームを綺麗にして帰るのは「感謝の気持ち」「来た時よりも美しく」「たつ鳥後を濁さず」といった考え方が行動の背景にあり、こうしないと結果やパフォーマンスに影響すると信じているからです。元日本代表の岡田監督も「勝敗は細部に宿る」と言っているくらいです。日本人には、こういった実戦とは関係のない行いまでも、しっかりとしなければ勝利はできない、という非論理的な思想が当たり前のように浸透しているのです。  

これをサポーターのゴミ拾い活動に置き換えて考えてみると、どうでしょう。サポーターは何のためにカタールまで日本代表を応援しに行っているのか。ただサッカーを楽しむため!?これは違うと思います。日本人の真面目な気質を考えると、日本代表の勝利のために12番目の選手として一緒に戦う、これが彼らの1番の想いなのではないでしょうか。そうなると、選手がロッカールームを綺麗にするのと、サポーターが身の回りを綺麗にするのは同じ考え方で、少しでも自分達が代表チームのためにできることをすることで日本代表の結果につながる。このように考えているのではないでしょうか。

こう考えると、日本人である我々は理解できるのではないでしょうか。もちろん、中には散らかってるのが単純に目に余る、メディアに写りたい、ボランティア活動をして気持ちよくなりたい、のような他者には理解できないような完全な自己満足から行っている人たちもいるかもしれませんが、このゴミ拾い活動の行動背景には、そういった自己満足によるものではなく、日本人の”教え”"勝負に対する考え方"に深く関わっているのです。

以上、全て勝手な解釈ではありますが、この活動に対して、前回のWカップから、モヤモヤ感が消えなかったので深く考えさせてもらいました。一つの答えが導けてスッキリ。記録させてもらいました。頑張れ日本!!

          

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