like Loma

ロマ対キャンベル

先日の世界ライト級タイトル統一戦、ロマチェンコーキャンベルは見応えがあった。この試合のロマチェンコ(以下、ロマ)はボクシングジムで相変わらずファイター修行中である僕の理想像に近いように見えたのだ。

ロマといえば「リング上の水すまし」と言われるほど速くて滑らかなフットワークと、タッチボクシングと揶揄されるほどの手数の多さで相手を圧倒する印象があるけど、この試合では手数が少なく、あの特徴的なフットワークも控えめだったような気がする。

これはロマが不調だったというよりは相手に合わせたのではなかろうか。

ボクシングは対人競技だ。例えば、どんなにスピードがある選手でも、相手がそれ以上のスピードを持っていれば、他の対抗手段(パンチ力やプレッシャーなど)を考えなければならない。

この試合では相手のキャンベルは背が高く、リーチも長かった。ロマはいつもよりボディワークを多く使って相手のパンチを外し、懐に入る戦略を選んだのだと思う。

個人的には、ロマのボディバランス(いつもよりちょっと前目だったと思う)と、ヘッドスリップの速さ、ボディワークとステップのバランス、攻防のバランス、攻防の滑らかなトランジションなどが勉強になった。

これまでのロマはリング上を縦横無尽に動きまくり、時には相手の後ろに回ってしまうくらいで「凄い」とは思うもののマネできる気はしなかった。これはメイウェザーの超絶避け勘や、マイクタイソンの人間離れしたヘッドムーブ+フックなどと一緒で、彼らは何やら違う競技をしているように見えるのだ。

ライト級に上がってからのロマはスーパーフェザーまでほどの無双はできなくなったと言われている。判定までもつれる事も多くなった。今回の対応も逆に見れば「そうせざるを得なかった」のかもしれず、神から人(人は人でも超人的な人だが)へと降りてきているのかもしれないが、人の底辺にいるような僕には大変有難い話だったりするのである。これからの試合(4団体統一戦? 下から上がってくるデービス戦?)も大いに楽しみだし、僕は練習でロマをイメージして頭を振るだろう。

今日のために

・ボディワークからの攻撃
・攻撃時の防御
・防御のための視野
・つまりは攻防一体
・疲れるとガードが下がる
・脱力とインパクト(ナックルの当て方)
・スタミナ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?