イラストレーターをしてお仕事への印象が変わった日記
今回はとても嬉しい事がありました(*´ω`*)
私はこれまで「働く」という事に対してあまりポジティブなイメージを持っていませんでした。
それは自分が「成果をあげる事」「利益を生む事」に自信が無かったのも大きいですが、最大の要因は、初めての就職先がブラックでぞんざいな扱いを受けていたからだと思います。
「働きに行く=自分より立場が上の人達に攻撃されに行く」という認識をそこで嫌というほど刻み付けられました。
一緒にパワハラを受けていた後輩達と共にブラック企業から脱出し、新しい仕事を始める予定でしたが、そのタイミングでコロナ禍が始まったりと色々あって頓挫。
この出来事は、多分私の心に深い傷を残したのだと思います。
自分では平気なつもりだったけど、何か行動を起こそうとするたびに「怖い」「まだ準備が足りてない」「私には無理だ」と足がすくんで動けなくなるような感覚がありました。
正直今もまだこの思考の癖を完全には拭えていません。
私は現在、転職準備の傍らイラストレーターをしています。
依頼内容で多いのはキャラクターの全身立ち絵。
構図や背景による演出ができないので、一見単純にそうに見えてなかなか難しかったりします。
そんな中で最近、今まで描いたことが無いものの注文を受けました。
「live2dのモデリングに使用するイラストを描いてほしい」
live2dモデルとは何ぞやという方にお見せすると、このようなものです。
いわゆる「VTuberのママ」にならないか、とのこと。
これは「面白そう!」と思う気持ちもありましたが、「わ……私にできるのか……?」という不安も大きかった。
モデリング用のイラストは普通の立ち絵イラストと違い、細かくパーツ分けをして、普通なら見えない部分(服の裏側とか、髪の重なった房とか、装飾品の金具とか……)まで描画しなければなりません。
例えばこんな感じ。
しかも私はlive2dを持っていないので、どんな風に分けたら良いのか、どこまで描画すれば良いのかが感覚的にピンと来ません。
お仕事である以上は責任を持ちたいのでこれは泣く泣くお断りするべきか……とも思ったのですが、今回のクライアント様は馴染みの方で、見本も用意してくださったので相談しながら挑戦させていただく事になりました。
私を選んでくださったからには喜んでいただけるものを創りたいので、右も左も分からないなりに色々勉強しました。
●頼もしい皆様の参考資料●
解説を作ってくださった方々に感謝です……!
今回はキャラクターデザインも含めたご依頼だったのですが、イメージラフを提出した段階から「お願いして正解だった」とお褒めいただきテンションMAX。
実際に制作してみて思ったのですが、やはり通常の立ち絵に比べて非常に時間がかかりますね。
でも、なんだかパソコンの中でお人形を作っているみたいで面白かったです。
「ここはどうしたらいいんだろう?」と悩む部分もあるにはありましたが、思っていたよりすんなりと完成!
頭巾ではないけれど少し赤ずきんちゃんを意識した、メルヘンチックなデザインに。
不安だったパーツ分けに関しても、とても丁寧にされていて驚いている、というコメントをいただきとても安心しました。
モデラー側で分割作業をする必要がほぼ無いですって!やったー!
パーツ分けイラストは完全に初めてで私も手探り状態だったため「今回は通常の立ち絵と同価格で構いませんよ」とお伝えしていたのですが……「それでは安すぎる」と、なんとお見積もり額の2倍以上の報酬を振り込んでくださりました(!!?)
報酬も嬉しいのですが、それ以上に「いばらさんの仕事にはそれだけの価値がある」と言ってくださった事が、私にとって素晴らしい宝物になりました。
頭で考えれば当然のような事でも、心から信じるのは難しい事もあります。
今回、素敵なクライアント様のおかげで「働くという事は誰かの役に立つ事だ」「自分も役に立つ事ができるのだ」「不安でも挑戦してみれば前に進める」という事を“心で”少し思い出せたような気がします。
そして私自身も、こんなふうに周りの人達に好意や感謝を伝えられる人でありたいと改めて思いました。
目指せ褒め上手!
今後は、初めてのお客様からも自信を持ってパーツ分けイラストのご依頼を受けられるよう、少しずつ技術を磨いて準備をしていきたいなぁ。
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