「大変な状況のなかでの暮らしのヒント - パターン・ランゲージの 1000のコツ・知恵から学ぶ」の連載をスタートします。

今、新型コロナウィルス感染症の影響で、仕事・学校・暮らしに大きな影響が出ています。

世界の誰もが体験したことのない大変な状況にいきなり投げ込まれ、先行きも見えないなかで、大きなストレスや不安を抱えながら暮らしています。

仕事や学びのやり方は変化を余儀なくされ、家のなかで過ごす時間が圧倒的に増えています。

それでも、なんとかうまくやって、この難局を乗り越えていくしかありません。

各自が創意工夫をしながら、試行錯誤をして、自分たちのよりよい暮らし、働き方、学び方をつくっていくしかありません。

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このような状況のなか、僕は一人の研究者として、また教育者として、自分に何ができるかを考えてきました。

そのなかで、僕らがこれまでに研究で見出したもの・学んだこと・成果が役に立つかもしれない、と思い始めました。

というのは、僕らは、いろいろな分野で、仕事や教育、暮らしをうまくやるコツ・知恵の研究をしているからです。しかも、それを、わかりやすい言葉にまとめて共有するという研究をしています。

ここで詳しくは立ち入りませんが、専門用語では「パターン・ランゲージ」と言います。うまく実践している人たちがやっていることの共通パターンを言語（ランゲージ）化するので、「パターン・ランゲージ」と呼ばれています。

そこで、このnoteマガジンでは、僕らがこれまでにつくってきたパターン・ランゲージのなかから、今の状況で役立ちそうなコツ・知恵を紹介していくことにします。

それぞれのコツ・知恵は、本来はそれぞれ個別の分野に特化したものなのですが、それをここでは、今の状況に合うように読み替えて紹介します。

例えば、本当は「認知症とともによりよく生きる」ためのコツ・知恵だったものでも、うまく読み替えると、「新型コロナウィルス感染症のリスクのある生活をよりよく生きる」ということに役立つ暮らしのコツ・知恵になります。

このようなことが可能なのは、僕らがコツ・知恵をまとめるときに、少し抽象化して本質を捉えているからです。

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そのようなわけで、このnoteマガジンでは、元のパターン・ランゲージの範疇を超えて、大胆に読み替えて、今の大変な状況のなかでの暮らしをよりよくしていくヒントとして提示していきます。

ひとつひとつのコツ・知恵は、シンプルで簡単なものばかりです。難しいことは何もありません。

「いいな」と思うものがあったら、実際にやってみてください。

そして、周囲の人にも教えてあげえてください。

みんな、同じように大変な日々を過ごしています。だからこそ、みんなでこの難局をうまくやり抜いていこうではありませんか。

「あんな時があったねぇ」と、みんなで思い出す日が、少しでも早く来ることを祈りながら。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2020年4月7日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　井庭 崇