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だてさまと六代目 滝沢歌舞伎ZERO FINAL

 滝沢歌舞伎ZERO FINALを見物してきました。

 「究極の和のエンターテイメントを目指す」というコンセプトは、歌舞伎座に次ぐ格を持つ新橋演舞場で一カ月通すに相応しい公演でした。18年続いた滝沢歌舞伎はいったん幕を下ろしますが、終演前にSnow Manから感謝が述べられた「ジャニーさん、滝沢くん」の意思は少年忍者に引き継がれ、ジャニーズ+歌舞伎のショーは五月からすぐに第二幕を開けることになります!少年忍者の新橋演舞場公演も絶対行くぞ!と固くココロに誓いました。

 團十郎がSnow Manの宮舘くんを今年一月、新橋演舞場の襲名記念公演『実盛』に出したのは何故なんだろう、と思いながら観ていたんです。ずっと観ていたら"だてさま"は国立劇場に展示されている、平櫛田中による六代目菊五郎の木彫をもっと痩せさせた感じなのかな、と思い当たりました。ひょっとして、歌舞伎の歴史400年のレジェンドである六代目に通じる可能性を團十郎が見抜いたりして…。

 「そういえば、現役の役者では松也にも似ているし、素晴らしい身体つきだけでなく、顔も化粧がのって舞台映えしそうかな」などと考えつつ最前列でガン見していたらフィナーレではだてさまとココロが通じたのか、スッと舞台で使っていた水をニッコリ笑ってかけてくれるというファンが聞いたら卒倒しそうな経験もさせてもらいましたw

 というか、今日の滝沢歌舞伎ZEROは本当に楽しみだったんです。マジメな話し、百年に一度の歌舞伎の大変革にたち合ってるかもしれないと感じているから。いまの團十郎は人気の陰りがみえる歌舞伎の興業にジャニーズを入れることを本気で考えてると思います。それは江戸歌舞伎の創始者の血筋としての責任として。

 松竹も手放さざるを得なかった人形浄瑠璃など古典芸能が人気を失うスピードは実感していると思うから、團十郎が「生まれなどは関係なく抜擢していかねば、いずれは歌舞伎も廃れる」と談判すれば、徐々にジャニーズなどの抜擢は広がっていくんじゃないでしょうか。まずは團十郎の単独興行への出演にはじまって、次には歌舞伎座の團十郎主任公演か納涼歌舞伎の一部にジャニーズのスターを二番手役ぐらいで出して、いずれは納涼歌舞伎の月を「ジャニーズ歌舞伎」の月にすることまで考えられるんじゃないか、と(だいたい勘三郎の人気が出る前まで、夏の暑い時期は三波春夫や萬屋錦之介に貸していたんすから歌舞伎座も)。

 とは書きましたが、いやー、色々大変でしたw

 滝沢歌舞伎ZEROは16:45開場なんですが、5分経っても全く動かないカオス状態。しかも「ひょっとして男はオレひとりか…」という昔の宝塚のお茶会で味わった疎外感を久々に堪能wでも、そんな気持ちは幕が開いてしまえば吹き飛びます。上半身裸のジャニーズたちが太鼓を仰向けになって叩きまくり、腹筋、僧帽筋、背筋をアピールするのは、さすがなテイストだな、とw

 ということで、滝沢歌舞伎ZEROを観たり、馴染みの店で飲んだりできて幸せでした。

 そして、同じ日に送られてきた本の雑誌の目黒考二さん追悼号に載っていたこの言葉は真実だな、と。

「人生は有限だから、会いたい人にあって、食べたいものを食べて、好きなコンテンツを摂取して生きていこう。やりたくないことはなるべくしない」

 これからも、この路線でいきたいと思います!

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