多分、これが私の国際協力への決意表明。
今日の昼下がり、JICA事務所に用事があり、立ち寄った。
突然、考えもしていなかったVCさんとの面談がふらっと始まった。
そして、最後には私は決意表明をしていた。
「今、少しいいかな?」
声をかけてくれたVCさんは私の本担当のVCさんではないが、いつも気に掛けてくれて、活動の事以外にも進路のことや家族のことを話したりしている。
しかし、この言葉は、相変わらず苦手だ。
何もやましい事はないが、「怒られるのではないか」というセンサーが作動し、この言葉を聞くと、いつも心臓がバクバクする。
どうやら、この小心者の心は、小学校を卒業しようが、大人になっても変わらないらしい。
そして、恐る恐る会議室に入った。
「私、何かやらかしましたか?」
自分が信用している人にそう聞いてしまう堂々と出来ない私は、なんだかいつも通り、情けない。
「最近の活動はどうかなと思ってさ、、」
VCさんは、私が思っていたことではなく、活動のことを心配してくれていたようだ。
前回のnoteにも書いたが、私は活動に悩んでいた。そして、VCさんにも弱音を吐いていたのだ。
「もう、よくわかりません。このままだと、私、ずっと頑張ってきた国際協力を辞めるかもしれません」
そんな言葉に驚いたのか、その時も時間をとって話を聞いてくれた。そして、今日もその後の私を気にしてくれたようだ。
「でも、わかってくれているだけで、私は大丈夫です」
正直に色々と話した。
最初は「信じよう」と思い一緒に行動していたカウンターパートとは、今はもう一緒に行動していないこと。
そのカウンターパートの口調と目力と自己顕示欲の強さに嫌気がさし、私が避けていること。
彼女がFacebookに私の写真を勝手に投稿するのが、嫌なこと。
そして、彼女が、私の活動策定会議で、私が発表したことには何も触れず、JICAスタッフに「灌漑を作ってくれ」と言い続けたこと。
灌漑を作るための資金を持ってくることをできると知っておきながら、私は今の気持ちではやりたくないと思っていること。
それでも、それをVCさんが理解してくれることが、私の心の助けになること。
今は他の人と協力しながら活動を少しずつ始めていること。
そうすると、徐々に忙しくなってきたこと。
他にも、私のやりたいことに協力してくれそうな人がいること。
そして、任地の女性たちがDVの被害に遭っている話を聞いて、私の心が痛がっていること。
「目の前にいる人から幸せにしたいです」
VCさんは、一つずつ相槌を打っては、励ましてくれた。
そして最後に、私は言った。
「大きいことはできないですけど、でも、目の前にいる人から幸せにしたいと思っています」
そうすると微笑みながら、彼はこう言ってくれた。
「名言みたいな言葉だね。大丈夫。それが徐々に広がっていくんだよ」
確かに、名言みたい。
「徐々に広がっていく」と言ってくれたことが、なんだかほっとした。
多分、これが私の決意表明。
私が大学生の時に憧れた私は、これでいいのだろう。
悩みながらも、「目の前にいる人を幸せにしたいです」と言える私が、あの時憧れた国際協力の現場で活躍している私だろう。
私は、これからもずっと悩み続ける。答えに辿り着くことはないだろう。
でも、頭に浮かぶお母さんたちの笑顔を思い出して、少しずつ幸せの種を蒔いていきたい。
「目の前の人から幸せにしたい」
多分それが、私の一歩目で、私のすべて。
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