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The End of Tedeum 2/14~

これは、なんの変哲もない日常の記録。
↓先週↓

2/14 (Mon) プレ女性の日

先週ずっとあんな天気だったからだろうか、打って変わって澄んだ青空を眺めていると、何だか気持ちまですっきりしてくる。そして「あぁ、ちゃんと同じ地球の下に住んでいたんだな」ということを再確認する、いや、しない。さすがにそれは大袈裟だった。

この時期のハノイにとって青空はイベント扱い

そういえば、今日は年に2回ある女性の日のプレ版……すなわちバレンタインの日だった。日本とは対象的に男性からプレゼントするので、今年も用意しなくてはと思って仕事の合間にどこがいいかと調べ始める。いや、というか、何故余裕を持って下調べを済ませていなかったのか?それこそ週末のうちに買い出しに行くことだって可能だったというのに、呑気に麻雀だのNetflixだのやってる場合じゃ無かったということか?
GoogleMapはほぼ空振り、Instagramに至っては非店舗型かつベトナム語オンリー……途方に暮れていたところ、以前勤めていた会社でホーチミン出張に行った際に立ち寄った店がハノイに支店を出していたことをふと思い出した。

定時退社を華麗に決めていざ出発、大型ショッピングモールの一角を目指したが、いざ現地に着くと影も形もなかった。どうやらしばらく前に閉店したものの、Web上の情報が残っていたらしい。やむを得ず別の店を当たろうと切り替え、去年お世話になった店へと向かうも店内はほぼ満員、というか商品もほぼ完売状態にあった。
ここでようやく、私は完全に出遅れたのだと悟るに至った。と同時に、去年の出来事を完璧に思い出した。確か当日はテトど真ん中で、その前の週に予め必要数を購入して備えておいたのだと。

さて、どうしようか。今日このまま粘って物を揃えるのは困難だろうから、明日以降で再度調達することとしよう。およそ1週間くらいなら遅刻しても大丈夫だろうと信じて。

2/15 (Tue) 1日限りの幻

朝自宅を出ると、空模様はいつもの真っ白に戻っていた。そりゃそうだ。この時期は大体いつもこうだ。寧ろこうでなくてはハノイでないとさえ思ってしまうのは、果たしていいことなのか。

この日はずっと行きたかった、ある客先へと向かうことに。元々双方の親会社の兼ね合いから案件だが、向こうの現法代表が変わってから連絡が取れなくなっていた。メールは一方通行、代表番号にかけても不在、携帯番号に至っては使われてないだか一時的に制限されてるだかで不通。そしてそれを先方のスタッフに伝えても一向に解決しなかったために、今回しびれを切らして単騎で吶喊する格好だ。

就業後は昨日立ち寄ったばかりの店へと再度足を運ぶ。1日経過しただけで在庫が補充されており、無事に必要数を確保することに成功した。やった、やったぞ!
……と素直に喜びたいところだが、生憎そうもいかない。昔からそうなのだが、本来の私は『同じ相手に一度使った武器を再び出さない』事を信条としていたのだ。そういう意味では、今回(昨年と)同じ店を頼りにしたのはそれはそれは苦渋の決断みたいな気持ちが自分の中にあって、来年のこの時期までには新規開拓をしなければと心に誓った。

夕食も済ませた頃、妹分から電話があった。特に用事もない中でお互いとりとめもない話を続けて2時間以上、仕事も含めて落ち着いた頃に会おうと約束した。

2/16 (Wed) みんなFになる

あの澄み渡った青空は、もしかしたら見間違いだったのだろうか。切れ間一つない曇り空に慣れすぎたあまり幻覚でも見たのだろうか。あるいは夢の中でも出来事を勘違いしていただろうか。そう思わずにはいられないくらい、近所の家の屋根に雨水が滴る音がした。
採光性を対価に家賃を格安にしたような私の部屋だが、もはや窓がなくても外の様子が何となく察することができるようになっていた。

毎週恒例の定例会議だが、客先の推定陽性によって延期となった。「推定」と付けたのは、自分で検査キットを使って試した結果だからとのこと。幸いにも風邪の延長みたいな症状らしく自宅で安静にしているそうだが、「やけに寒気がすると思ったら、体温が普段の平熱より低かった」という彼の話に、思わず別の寒さを感じてしまった。風邪の延長みたいといいつつも微妙に違う、この違和感はなんだろう……。
というか、テト明けから今日まで本当によく聞くようになった。公私問わずに、日本人界隈で「出ちゃった」だの「閉じこもり中」だのと、人伝いで入ってくる情報も含めれば結構なものだ。もうそのうちみんなFになるんじゃないかとまで思ったけど、さすがにそれは大袈裟すぎるだろうか?

夜はもう一方の馴染みの店へ、昨日入手したばかりのチョコレートを持参して入った。店主(通称:向日葵さん)に会うのは割と久々で、「人から貰ったものはプライスレス!カロリーオフ!」と独自の理論を展開する様を眺めながら、最近入荷したらしいベトナム製のクラフトジンの各バリエーションを試し飲み。

どうしよう、全部美味いぞ~

真ん中は元からあったスタンダードタイプの1本で、今回新たに加わったのがその両横。甲乙(丙)付けがたいけど……絵柄は左、香りは右、味は真ん中だろうか?もちろん、異論は認める。

2/17 (Thu) 虎穴の主

昨日とは別の、隔週で開催するタイプの定例会議の準備で朝からずっと上司の怒号が事務所内に響き渡っていた。通常ならものの数分程度で済むのだが、この日だけはどういう訳か10分が過ぎ、20分が過ぎ、30分を過ぎてからはもう数えなかったけれど、かなり長く感じたのは私だけではないはず。
ただし、その甲斐もあって客先の反応はかなりの高評価。長期間の施工案件でまだまだ先は長いものの、そんな風に言ってもらえるのは本当にありがたい。日本のコンサル的なポジションの方に至っては入札当初に比べると割と軟化している所を見ると、今後も長く付き合っていきたい。

2/18 (Fri) 曇天の霹靂・一閃

久々に上司と喧嘩。(私も知っている)他社の営業2人がこれだけFが多発している中でも対面営業に精を出す中で何故お前はろくに予定も入れず、取れないのかと詰められる。今に始まった話ではないが、通常の営業訪問を意図的に控えつつ行動したい私とは仕事の仕方に対する考え方は根本から異なっているし、恐らくどう足掻いても折り合いはつかないだろう。付け加えれば、その営業2人がイレギュラーなのであって大半の日系企業は対面営業を控え、何なら少ない労力で仕事をする傾向が多いのに、なまじハノイに友達のいない上司はその2人の話だけが真実だと思い込んでしまっているのがもう致命的だ。
今回も物腰から一歩も引くつもりがないのを察して、忖度に限度のあった私は今月末で退職したいことを伝えた。

実は退職することは年末年始辺りから考えていて、ただし当初は私が取った増築案件の引き渡しと今年の目玉案件の決着が着いたあとの、大体6〜8月頃の想定だった。そういう意味では漠然と考えていた計画を結構前倒ししなくてはならない。例えば就職先、主に就職先、特に就職先。爆速で用意される退職手続を冷静に処理しながら極最低限度の引き継ぎ事項をピックアップ。粗方のことは済ませたので、来週にはPCや携帯を返却かな。

2/19 (Sat) ルーティンの共有

近所の友人とランチへ。お互いルーティン化されているといっても過言ではないくらいにランチタイムに入ることの多い日本食屋で、メニューのレパートリーが豊富かつ他店にはないこだわりの品々が飽きをこさせない様に工夫されている(と思っている)。いつもは熱々の鉄板にナポリタンとチーズカツが乗った満腹感狙いのセットにするところだが、今回は相変わらず肌寒い日が続くことから麻婆豆腐セットに。麻婆自体は一昔前に流行った食べる辣油みたいなやつ、つまり美味い。

2/20 (Sun) 手軽に節制

冷蔵庫にある程度食材が残っていて、少しずつ消化していこうと朝から思案する。調味料などはさすがに今から使い切ることはできないので、適当なタイミングで自炊にケリをつけて誰かにあげればいいだろう。今ある分が減ってきたために用意していた(未使用の)ごま油とか醤油、きっと需要あるよね。

ついでに自分の部屋を見渡して、荷物がどのくらいあるのかを考える。例えば衣類は着古したものやこっちで調達した安いものなんかは捨ててしまうとして、手持ちのキャリーバッグ2つとリュックに全部収まるかどうかを試算する。恐らくは問題ないはずだが、ネックはやはり友人から譲り受けたゴルフセットと普段乗り回しているバイクだ。どちらもそこそこいい金額で売れるはずなので、なんとか買い手を見つけたいところではある。帰国まであと1週間ほど、間に合うか?

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