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Taylor Swift「Everything Has Changed [feat. Ed Sheeran]」:重なる歌声と連なるメロディが描くストーリー

曲を再生したとき、その場を満たすのは哀愁とノスタルジーが入り混じった、穏やかで少し切ない空気。Taylor Swift「Everything Has Changed」は、スタジオ・アルバム『Red』の収録曲です。アルバムがリリースされたのは2012年で、後にシングル・カットもされました。アコースティック・ギターの音を軸にしたサウンドに、フルートを思わせる音が重なります。

聴く人を優しく包み込むメロディです。ゆらゆらと揺れるようなVerseに身を任せていると、Chorusでフックの効いたメロディに包まれます。初めて聴いたとしても人によっては懐かしさを感じるかもしれません。Ed Sheeranとのハーモニーも素晴らしく、シンプルなメロディが多彩な表情で伝わります。音と音、声と声が重なり、ゆっくりと融け合う。

ミュージック・ビデオの演出はショート・フィルムを思わせます。ふたりが別々の場所で思い出すのは同じ記憶。親から離れて過ごすサマー・スクールでともに過ごした時間です。そして、サマー・スクールから帰る幼いふたりを大人の自分たちが出迎えます。描かれたのは子供たちの体験なのか、自分たちの思い出なのか、あるいは両方が重なったのか。ふたりは微笑みを交わし、物語は幕を閉じます。

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