- 運営しているクリエイター
記事一覧
Led Zeppelin「Nobody’s Fault But Mine」:爆音吹き荒れるロック・ソング、音を断ち切る無音の存在感
Led Zeppelinのスタジオ・アルバム『Presence』が世に出たのは1976年。無骨なバンド・サウンドを突き詰めたロック・アルバムです。このなかで「Nobody’s Fault But Mine」が放つ雄々しさ、荒々しさ、猛々しさは、アルバムを代表する「Achilles Last Stand」に決して劣ることはありません。ワイルドなギター・サウンドと奔放なボーカル表現が絡み合い、重みのあるロック・ソングが生まれました。 度々訪れる無音の瞬間が、それまでとの落差を生
LINKIN PARK「Heavy Is The Crown」:MikeとEmilyの新しいタッグで表現するLPスタイルのラップ・ロック
新生LINKIN PARKの発表と同時に新曲「The Emptiness Machine」の配信が始まったのは記憶に新しいところです。11月にリリースを予定しているスタジオ・アルバム『From Zero』から最初にシングル・カットされた曲でもあります。そして、一ヶ月も経たずに次の曲が世に出ました。タイトルは「Heavy Is The Crown」。 Mike ShinodaのラップとEmily Armstrongのボーカルが響くラップ・ロックのスタイル。LINKIN PAR
TM NETWORK『TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days -YONMARU-』:1984から2024に至る道、音に言葉に記したYONMARUの痕跡
TM NETWORKの『TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days -YONMARU-』は2024年4~5月のツアーの最終公演を収録した映像作品です。ライブは大きく分けて三部構成。「SELF CONTROL」で始まり、序盤はミディアム系の曲を中心に演奏しました。ほぼ完全版のCAROLを中盤に配置し、後半は現在進行形のエレクトロニック・サウンドを張り巡らせます。三人は「ELECTRIC PROPHET」を演奏してステージを去り、「intell
LINKIN PARK「The Emptiness Machine」:バンドの新章を開き、一気にギアを上げるロック・ソング
LINKIN PARK再始動。2024年9月に、新しいメンバーを加えたバンドが再びステージに立ち、ライブストリームでヒット・ソングの数々を披露しました。翌週からワールド・ツアーが始まり、11月には新しいスタジオ・アルバム『From Zero』をリリースすることもアナウンスされました。 ライブストリームの冒頭で演奏された新曲「The Emptiness Machine」が、新生LINKIN PARKにおけるイグニッション・キーの役割を担います。エンジンをかけるに留まらず、ギア
TM NETWORK『Gift for Fanks』:TM NETWORKのキャリア初期を支えた曲、躍進への道をたどるファースト・ベスト・アルバム
1987年にTM NETWORKが初めてベスト・アルバムをリリースしました。タイトルは『Gift for Fanks』です。音楽的コンセプトとして立ち上げたFANKSというワードは、いつしかファンを表わす名称にもなりました。「GET WILD」のヒットに至るまで応援してくれたFANKS、そして新たに加わったFANKSに向けたギフト――それが本作です。 『Gift for Fanks』は当時の最新シングル「GET WILD」で幕を開けます。収録曲や曲順を決めたのはレコード会社