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deafness / 難聴


わたしは物心ついたときから右耳が聞こえません。

そのことについて今まで自分の中でもアウトプットしたことがなくて
でも一生付き合っていくパートナーとしてきちんと理解しておいたほうが
いいのかなぁとふと思って書いてみます。
医療の進化があってもしかしたら生きているうちに治るかもしれないという希望も持ちつつ、これから同じように難聴になってしまう人を少しでも少なくできるように、そして、同じ悩みを持つ人同士で情報共有できるように
何かあれば都度発信できるように残しておきたいと思っています。


とりあえず、こんなトピックで話していきます。


① 難聴になったきっかけと意識の変化


聞こえないことがわかったのは小学生になってからの健康診断でした。
その時の診断は(母親曰く)
”おそらく3歳の時に発症したおたふく風邪による感音性難聴”

いわゆる ムンプス難聴 というやつ
(少し前の朝ドラ「半分、青い」の題材にもされていました)

おたふくかぜは、ワクチンを打つことで予防できますが、私はワクチンを打つ前にかかってしまって、母親はこれを一番悔やんでいたし私以上に苦しい時期もあったと思います。

もっと認知されて、親側にも子供側にもこういったことになる人が少なくなればいいなぁと思います。

けれどその当時のことは私は覚えていなくて、難聴が発覚する前、母親は ”この子はテレビを変な風に見るなぁ”(聞こえるほうの耳をテレビに向けて、体は斜めにしてテレビ見てたらしい)と違和感を感じたことがあったようですが、まさか耳が聞こえてないとは思わなかったみたい。

多くの子はイヤホンをしたり、電話を受けて聞こえないと自覚したりさまざまだとは思いますが、そのタイミングが訪れなかった、もしくは聞こえないということ自体がわかってなかったのかなと思います。


【小学校時代】

それから、きちんと”自分の耳が聞こえない” ”他のみんなとは少し違う”と理解したのはたぶん小学生高学年になってからだったかなあ。と思います。

でもそもそも両耳が聞こえている時の記憶はなかったので、特別違和感があったわけではなかったし、聞こえないことを明確に自覚するのは聴力検査のときくらいでした。

今思うと、鈍感というかなんというか、、、。でも友達にもそれがきっかけでいじめにあったということもなかったですし、子供ながらに気を使って特に公言もしてなかったです。

みんなに認知されて、授業の席も優遇されて一番前とかになるのが嫌だったというのもあります。笑  いつだって後ろの席がいいよね。


【中学校時代】

中学校ではバスケットをしていました。ここでひとつ壁にぶち当たります。

”仲間の声の方向がわからない”

ボールの位置は常に把握、予測して動く。バスケットをしてて身につく力だとは思いますが、当然これは一日にして得られるものではなかったし、同級生の中で、中学からバスケットを始めたのは私だけで、あとのみんなはミニバスからの経験者でした。

底辺からのスタートで、ろくにドリブルもできないのにましてやチームプレーもハンデがあるのにちゃんとできるだろうか、と毎日打ちのめされていました。

地区大会落ちのチームを県大会へ行くほどの力にまで鍛えてくれたコーチのおかげもあって、結果、難聴とか関係なく普通にしんどい部活の日々だったので心身ともに強くなった時期でした。

ハンデは時に、普通以上の力を発揮させてくれる材料になることは、この中学の部活を通して体感しました。

さすがにスタメンまでは上がれなかったけど、三年間で一番成長したのは確実にお前だ、とお墨付きももらって引退しました。


【高校時代】

高校ではバスケットをつづけることなく、どうしようか、、、とまよっていたところ、友達に便乗して、軽音楽部に入りました。

しかも、ドラム。

耳、、、大丈夫か?と心配しつつもゆるい部活だったので、だめならやめればいいやくらいの気持ちで入りました。

結果、特に支障もなく、普通にドラムはやってました。

でも、高校での一番大きな出来事は 進路変更 でした。

これについては別記事で話したいと思います。


【大学時代~現在】

ここまでくれば難聴だから、といって特別意識して過ごすこともほぼないです。もう日常の一部なので。

20歳を過ぎてお酒を飲む機会や大勢でご飯を食べる機会が増えてきますが、それについては、次のトピックで話すとして。

大学に入り恋人ができたんですが、友達でもなく家族でもなくこんなに時間を共有する人に難聴のことを打ち明けるのは少し勇気がいりました。幸いとてもやさしい人で、隣を歩くときはいつも気にかけてくれましたし、これまたとくに不自由なく一緒に過ごせました。

でも理解を得ることはできても、”意識せず自然と気にしてもらう”(?)のは少し時間が必要なのかもなと思いました。


そんなことを感じながらの今現在です。


② 難聴がゆえに苦労したこと


幼い頃は幸い”片耳難聴”が原因で何か特別な苦労をしたことがあったかと言われるとなかったように思います。
そう深刻に捉えないように、両親含め周りの大人が気を配ってくれていたからだったかもしれません。

(むしろ片耳難聴で得をしたことで、小学生の頃給食で牛乳を飲んでいる人を笑わせる遊びが流行っていた時に、聞こえる方の耳を手で押さえて目をつむって飲めば無敵だったことくらいしか覚えていません。笑)

そんな中、難聴がゆえに苦労とまではいかないけど困ることはいくつかあります。


1. 音の方向がわからない

これが1番頻度が多い障害かもしれないです。
道を歩いていて、後ろから自転車が来た時。"チリン"とベルを鳴らされてもどこから鳴らされてるのかわからないし、とっさに避けるのは聞こえない方の耳の右側(聞こえたほうと逆によけるという心理)なんですが、自転車も右側を抜けようとしてて結局ぶつかることも多々。
これは自転車だけでなくて、人混みでも同じ現象が起こるので、本当に申し訳無く思うのです。

よく目の前から人が歩いてきて、避けた方向と同じ方に相手も避けてきまづくなるあの感じ。あれです、あれ。

あとは、車に乗ってるとたびたび起こる救急車が来た時にどこから来てるかわからないこと。
救急車の音が聞こえて、とりあえず路肩に避けたら対向車側から来て、恥ずかしい思いと、後続車に申し訳ない思いをします。


2. 飲み会などのポジション取り

これも、片耳難聴者にはあるある。

困る度合いで言うと、ダントツこれです。

親しい友人や家族と行くときはもちろん席を優先的に決めさせてもらえるんですが、大勢でいく飲み会や、仕事での飲み会など席が自分の意志で決められなかったり、あらかじめ決められていたりするときは、ほんとうに困ります。

でももうこればかりは、どうしようもない。

いまだに解決策はないけど、とにかくその時の座席のスタイルを見て一番いい場所になれるように全力でふるまうしかないのです。

一番入口側でいいです!わたしなんか!と。 下座とか、ね。

なので、忘年会や新年会などは本当に苦手で、断れるなら断っていました。幸いお酒もあまり飲めないので。笑

どうしても付き合いとかで、行かなければいけないときは、一人味方になってくれる人を見つけてその人に隣にいてもらって聞こえなかったら通訳してもらったりしてます。

とにかく聞こえないほうの側の人と一対一で話す状況を作らないことを徹底して、いつも神経とがらせて聞き逃さないように相手の顔と口を見て、、、とやってるとロクにご飯も食べれないので、やっぱり極力そういった場所には行かないが、吉ですね。


3. 電話の音の聞き取りが苦手

これは難聴のタイプによるのかもしれないのですが、私は感音性難聴という難聴で、鼓膜などは正常なのですが音を脳に伝える機能が乏しく、聞こえないというよりかは、脳で音を認識できないといったほうが正しいと思います。

(詳しくは、きこいろさんHPより)

音は耳に入ってくるのに、言葉として認識できないといった感覚になることが多々あります。何度聞いても言葉の認識できない。特に電話はそれが多いのです。

これは感音性難聴の特徴のようではあるのですが、母音はわかるが子音が聞き取れないというもののようです。原因や仕組みは不明です。

なので電話キライ。


4. 片方の耳を酷使するが故の症状が多い

聞こえないほうの耳を、聞こえるほうの耳が補おうとするからなのか、ほぼ一日一回は耳鳴りが起こります。 私は高いキーンという音です。

また、耳の下のリンパ腺がよく腫れます。血流が良くないのか、片顔側だけむくんだりもします。マッサージしたり、水をこまめに飲んだりは気を付けてます。

鍼灸とか、針とかやってもらったりもします。割とおすすめです。


5. イヤホンの片方いらない (おまけ)

わたしも Air Pods 欲しいんですよ。 耳からうどん。

ノイズキャンセリング、いいな。

一個いらないから、半額にしてほしい。それかメルカリで”片方なくしたんで片方売ります”って人から買うか、、、とも思ったけどそこまでじゃないので買ってはいないです。



今は、これを使っています。(仕様変更してしまって、今は販売してないかも)

特に不自由はないけど、音質とかで言えばそんなにいいわけでもないかなとも思います。そこまでこだわっていないからいいのですが、、。

あと最近、起動するときに ”ペアリングしてます”うんぬんかんぬんと英語で言うんですがその声がたまに音割れして少し残念。

そろそろ変え時かなぁとも思うんですが、最近在宅ワークが続き、ZOOM会議も多くなってきて、このワイヤレスイヤホンだとマイクが小さいので音質が悪くて使えず、結局有線のイヤホンをつかっていて、片方余るということになっています。

いくらワイヤレスでもこういうタイプはあまり好きではなくて、、

なんか強そうになるよね。戦隊もの感。実況のひと感。(伝われ)

なんかスタイリッシュで機能性もいいイヤホンはないだろうか。と思っています。


まとめ


こんな感じでつらつら話してきましたが、難聴持ちの人は症状や障害?みたいなことで言ったら#片耳難聴あるある なのでわりと共感してもらえるのではないのかなと思います。

正常の人は、、ふーんって感じですかね。

もし身近に片耳難聴の方がいたらすこしは役に立てることもあればいいなと思います。よかったら質問もください。


難聴の多くは原因もわからず治療法もないものが多いのですが、割と身近に起こりうる病気の一つだとも思います。

突発性難聴だったり、メニエール病など、ストレスからなる難聴もたくさんあります。なりやすいのに、完全になおりづらいのもなんとも残酷な病気です。

聞こえるほうの耳も大事にしつつ、気をつけようもないのですが、ゆっくり無理せず休みながらをモットーに生活していけたらなと思います。


ゆるくいこう。

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