よくある質問|台湾で日本のモノは売れますか?①

僕は日本の商品のPRや営業代行を仕事としているため「台湾は親日だし、日本商品は売りやすいんじゃないですか?(訳すと翻訳すると、自分の商品も売れるかな?)」という質問を良く頂きます。あくまでも個人的な意見ですが、そのご質問にお答えしたいと思います。

結論は、、、『価値があるものは売れる』という、当たり前すぎる回答となります!!
少し具体的に説明すると重要なポイントは『日本でのブランド力』『日台間の価格差』『台湾のための商品』の3つです。

なお、これらを説明する際の前提条件として大事なことが二つあるので、先に説明しますね。

一つは『台湾には既に日本のモノが溢れている』です。
例えば台北は日本の地方都市よりも日本のモノを手に入れやすく、僕自身、何か手に入らないものがあって困ったことは殆どありません。
勿論、台北在住者にとっては大変ありがたいことですが、言い換えれば台北の競争はとっても激しいのです。限られたパイを日本のブランド同士で競い合っていますし、ちょっとお手頃なローカルブランドも沢山あったりと、本気で向き合わないと続きません。(なお、台湾のEC市場は大きく、また物流インフラも整備されており、台北に限らず台湾全土に同じことが言えると思います。)

もう一つは『人口と売上は比例するとは限らない』です。
例えば台北市と新北市の人口をあわせると700万人弱ですが、その数字をそのまま日本での実績と重ね合わせて、期待することもおすすめしません。
肌感覚ですが、台湾の所得水準は日本の70%くらいではないでしょうか?加えて「輸出された日本のモノ」は日本定価よりも1.2倍から2倍程度の価格で売られています。所得水準、物価水準のGAPに加え、生活スタイルも違う異国の地では、単純に人口≒マーケットとして認識しない方が良いかなと思います。一方で富裕層の割合は日本より多いので、そういった方を如何に出会って、仲良くなるかを考えた方が楽しいかもしれませんね。

なぜ、日本でのブランド力なのか?
台湾ではMade in JAPANに関する関心は高く、肯定的な印象を持つ消費者が多いと思います。
ただし「実際日本では、人気があるの?」という点はかなり気になるようで、気になった商品を日本のサイトや口コミ等、リアルな情報を調べる傾向があります。自分が気に入った商品が、現地でも人気があると嬉しいじゃないですか。それがまだ台湾で広まっていない場合、優越感もありますしね。

逆に日本で一定以上のブランドを構築すると、台湾へわざわざ売り込まなくても「台湾の方から欲しい」とオファーを頂く場合も少なくありません。
日本への旅行中は 今だけ・ココだけ 理論に加えて、本場感も味わえるため購買意欲を掻き立てますし、インバウンド需要だけではなく、B to Bの問い合わせにも繋がります。

台湾人は日本の良いブランドや話題の商品は気になるし、欲しいのです。
逆説的かもしれませんが、海外で長く成功する一番の近道は、日本で競争力を磨くことかもしれませんね。

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