良くある質問 | 代理店との関係性。注文が少なくても代理店を継続させるべきでしょうか?

台湾の代理店と取引がスタートしました。(伝統工芸品のブランド)
初年度は発注金額が約10万円×4回ありましたが、2年目以降は1年に1回、注文金額も3万円程度という状態で約3年が経過。今後の展開を模索中です。
回答:
1.既存代理店との年間の最低取引額の交渉、2.新規代理店の開拓、を並行して進行

代理店から見た場合、このブランドのポジションですが
『展示品程度を保有し、顧客からの問い合わせに応じて、発注する商材』
となり、多くの経営資源を投入するつもりはありません。こうなってしまうと既存の代理店だけでは市場拡大は困難ですので、市場調査を含めて新規代理店の開拓を行いましょう。その過程で課題や新しいニーズを発見できることが往々にしてあります。

説明:ブランドと代理店は似て非なるものです。
特定のエリアにおいては代理店はブランドとほぼ同等の役割/権限かもしれませんが、ビジネスモデルが異なります。
代理店のビジネスは突き詰めると「せどり/転売」です。
安く仕入れをし、高く(+多く)販売すること
が商売の根幹になるため、常に「儲かる新しい商材」を探しています。
ですので取り扱いブランドや商品は多岐にわたり、中には日本では競合関係にあるブランドや商品を取り扱っている、ということも珍しくありません。また、ブランドの代理と言いながらも、実際の取り扱いは売れ筋商品だけに限定しており、全アイテムの3割にも満たない、というケースもあります。

こちらは代理店が良い悪いという意味ではなく、性質の違いがあることを理解してください。

説明:契約時の注意点
代理店契約を結ぶ際「年間の最低取引額を設定する」という方法もあります。勿論、相手国の状況もわからず、どの程度の条件設定にするかは簡単な意思決定ではありません。その場合、初年度は条件設定をせずに2年目以降に過去の実績と比較をしながら、また代理店に実際の状況を聞きながら(ここ大事!)進めるのと良いでしょう。

海外での販売実績を作ることはできるかもしれませんが「販売し続けること」は簡単ではありません。目的は「年間の最低取引額を設定する」ことではなく、お互いのコミュニケーションを深め、双方一体となり取り組み、事業を拡大することですね。


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