【勉強会】アメリカの性教育は、州によって大きくその内容が異なる!


こんにちは!あいあむのなつみです☺
今日はスウェーデン、韓国に引き続き、アメリカ合衆国の性教育について見ていきましょう✨

その前に...
包括的性教育とは?
包括的性教育とは、その名の通り多くの知識を、包括的に行う性教育のことです。
今日、国連諸機関を中心に提唱されている包括的性教育は、従来の生殖や避妊を主とした教育から、人権を尊重する、コミュニケーションスキルの習得を重視する包括的性教育 (Sexuality Education)へと変化・発展してきています。
包括的性教育は、性をウェルビーイング (幸福)、すなわち良きものとして肯定的に捉えます。
包括的性教育の価値観の支柱となっているのは、人権、ジェンダー、性の多様性です
(詳しくは『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』をご覧ください!(桜美林大学の図書館にもあるよ))


さて、では早速見ていきましょう!

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アメリカは、全国共通の教育基準(日本でいうところの学習指導要領)がなく、各州において学校制度や教育課程が異なります。



こちらをご覧ください↓

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(Departing of Nursing. America’s Sex Education: How We Are Failing Our Students )

これは、2017年時点での各州の性教育の実施状況を表した図です。

円の外側が各州の名前、そしてカラー分けされた部分には、性教育の内容について書かれており、
該当する州に、そのカラーが付けられています。

藍: 性教育が義務づけられている
緑: 医学的かつ正確
紫: 避妊を教える
ベージュ: 禁欲を教える
深緑: 禁欲を強調
グレー: 性的指向に寛容、インクルーシブ
紫: 性的指向の多様性(LGBT)に対して否定的


と、書かれています。
つまり、例えばアラバマ州(Alabama)は、紫、濃緑、赤のカラーがついているので、性教育で避妊を教える禁欲を強調する性的指向に対して否定的、という性教育の方針であるということが分かります。(禁欲教育については後に書いてあります☺)

一方カリフォルニア(California)は、性教育で禁欲を強調する、性的指向に否定的である、という部分以外にカラーがついているので、性教育は義務づけられ、かつそれは医学的であり、また性的指向について教えている、ということが分かります。

非常に分かり易いですね^_^

さて、先に紹介した禁欲教育とは、キリスト教が広く普及されているアメリカにとって、昔は最も支持されていた性教育の方針でした。
現在のアメリカの性教育は、禁欲教育か、または包括的性教育を基とする性教育のどちらかです

一方、禁欲教育へは今も根強い支持があり、包括的な性教育に対するバッシングも大きいです。
2020年2月、ロサンゼルスの州上院議員のオフィス前に、13人の親たちが抗議のため集まりました。
かれらは、カリフォルニア州における性教育が「行き過ぎている」と批判しに来たのです!
また、ある親は、包括的性教育を受けさせないために、我が子を私立の学校に入れたりした人もいるそうですよ...。

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図 : 抗議する親たち。カードには「STOP PROMOTE ABOTION(中絶を奨励するな)」と書かれている。

また、これまでにもサンディエゴで同様の抗議が起こっています。

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手前の女性がもつカードには、「Education Not Pornication(ポルノ教育ではなく教育を)」と書かれています。


このようにアメリカでは、性教育に対して今まさに議論がなされている最中です。
アメリカで大きなムーブメントとなった#MeToo運動などが人々の意識を変え、性暴力を減らすために性教育も大きな動きを見せましたが、
人々は対立しています。


さて、今回の勉強会での世界の性教育シリーズは終わりです🌻
みなさん世界の性教育はどう感じましたか?
また日本の性教育についても学んでいきたいですね✨

それでは、次回の勉強会もお楽しみに~✨




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