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パンツにときめいて

昨日、新しいパンツを爆買いした。
秋冬シーズンを思わせる、こっくりと深みのある色と繊細なレースの数々。ランジェリーってなんでこんなにも心がときめくんだろうか。

見ているだけでも気持ちがパァッと明るくなる。

ああ可愛い。可愛すぎる。
そのうちパンツに呑み込まれそうである。



気がついた時にはスマホを駆使しながら、

パンツ大撮影会が始まっていた。

この可愛さを全宇宙に伝えるべく!シャッターを切るぞおおお!!と、気分は完全に大御所(?)カメラマンである。

ああ可愛い。良いよ良いよ、その調子。
今度はじゃあ上から撮るから目線こっちに向けて、そうそう良い感じ!あ〜っ可愛いねええ!!!!!!

あああ良いよ〜その表情!そう!そんな感じで、もっと挑発的な!うんうん、可愛い可愛い!よし、じゃあ次は目線を外して......

............。

ハッと我に返った瞬間、たかがパンツでこんなにも楽しめる自分がいることに驚いた。可愛いランジェリーを前にして、ときめく気持ちを抑えきれず黙々と撮影を行い早十数分。しっかり集中したせいか、かなり良い写真が撮れた気さえする。

明日はどのパンツを穿こうかな。
そしてこんなにも単純でシンプルなことに夢中になれるくらいなら日々のストレスもきっとなんてことはないし、こうやって小さな「ときめき」にこれからも救われて生きていくんだろうな、なんて思った。

素敵なもの、可愛いもの、心が弾むもの。
日常に溢れる、そんな光の粒みたいなものを探して見つけて、私たちは人生をゆっくりと進めていく。

それはささやかかもしれないけど、とても美しいと感じる。

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