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フィッシュスケールの価値


埼玉県さいたま市にある卓球用品専門店・大宮卓球🏓で店長をしています!!卓球の楽しさや奥深さ(マニアックな部分)、ちょっとした雑学や知識など自分が書きたいことを投稿しています!!

今回は、タイトル通り「フィッシュスケールの価値」について書いてみいと思います。

まず「フィッシュスケール」を知らない人のために簡単に説明したいと思います。

【フィッシュスケールとは】

「フィッシュスケール」とはラケットの表面(上板)が「魚の鱗」のような木目をしているものを「フィッシュスケール」と呼んでいます。

こんな感じの表面です。

この「フィッシュスケール」は表面の木材に「コト材」を使用した際にみられるのですが、全てのコト材にあるわけではなく、同じラケットでも「フィッシュスケール」が有るものと無いものがあります。

写真のラケットはどちらもバタフライの「樊振東・ALC」ですが、「フィッシュスケール」が有るものと無いものです。

フィッシュスケール無し
フィッシュスケール有り


【フィッシュスケールの価値】

ここからが今回の本題です。

では、この「フィッシュスケール」にはどの様な価値があるのでしょう。

世間では「フィッシュスケール」のあるラケットは「硬くて弾みがいい」「スイートスポットが広くなる」「回転がよくかかる」などなど「フィッシュスケール」が無いものと比べて性能が良いと言われています。

また、中国のトップ選手が「フィッシュスケール」のラケットを好んで使っているという話も聞きます。

ここからは個人的な見解になりますが、私自身は「フィッシュスケール」の有るラケットと無いラケットでの性能面の違いは無いと考えています。

そう考える理由は大きく二つあります。

一つ目に、「フィッシュスケール」が性能面での違いがあるということは品質にバラ付きがあることになり、メーカーとしては品質を出来るだけ統一するために「フィッシュスケール」は避けて作ると思うのですが、製品化されていること。

二つ目に、「フィッシュスケール」はトップ選手の使用が高い高価格帯のラケットだけではなく低価格帯のラケットにも使用されていること。
写真は一例ですがニッタクから発売されているカット用ラケットの「サナリオンD」にも「フィッシュスケール」がみられます。
この事から、メーカーとしては「フィッシュスケール」自体に希少価値を感じていないということだと思います。

これらの理由から、私は「フィッシュスケール」に性能面での希少価値はないと考えています。

ではなぜ「フィッシュスケール」のあるラケットの性能が良く感じているのかというと、中国選手が好んで使用しているという情報からの「プラシーボ効果(思い込み)」によるものや、購入した「フィッシュスケール」の有るラケットの個体がたまたま良かったのだと思います。

そして、中国の選手が好んで使用している理由としては恐らく「フィッシュスケール」が中国にとって重要なシンボルである「龍」の鱗にも似ていることからゲン担ぎの意味合いが強いのだと思います。

またトップ選手になるとラケットを選ぶ際、同じラケットを何本も用意してもらいその中から自分の気に入ったものを選ぶことができる為、「フィッシュスケール」の有る個体の中から良いものを選んでいるのだと思います。

ただ、日本のトップ選手が「フィッシュスケール」の有るラケットを好んで使っているという話はほとんど聞きません。

そして、私の考え(フィッシュスケールは性能面での希少価値はない)が間違っていないと確信に変わった最大の理由は、複数のメーカーの方に質問をしたところ、全ての方が「フィッシュスケールは性能面に影響しない」との回答だったからです。

製造しているメーカーの方が言っているので、ほぼ間違いはないと思いますが、この回答が一番説得力があります(笑)

ただ、「フィッシュスケール」の有るラケットは無いものと比べて出回る数も少ない為、木目としての希少価値は多少あると思いますが、それでもラケットを選ぶ際は「フィッシュスケール」の有無にかかわらず自分に合ったものを選ぶことをオススメします。

ということで、今回は「フィッシュスケールの価値」について書いてみました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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