ウルフルズっていい曲しか作らねえなあーマジで



普段腑抜けた記事しか上げていないので、
偶には少し真面目な記事をば。
タイトルは一切関係ありません。

僕は幼い頃からテレビっ子でした。
画面の前に座って齧り付くように観て、
翌日には同じ保育園の友達に熱く語っていました。

色々影響を与えたものはあるでしょうが、
中でも僕は「ごっつええ感じ」のVHSを
何度も繰り返し観ていました。

周りが「ウルトラマン」やら「仮面ライダー」
やら、ヒーローや戦隊モノに興味惹かれる中、
ただ一人僕は、松本人志が演じる
「MR.BATER」や、「キャシィ塚本」に
心を奪われていたのです。

しかし、大きくなるにつれて私の考え方は
少しずつ変化していきました。
それは、「笑う」側から「笑わせる」側に
なりたいという思いでした。

小学校に入りたての頃、僕は軽くいじめを
受けていました。現代では「イジリ」くらいの
ものかもしれないですが、当時の僕の中では確実に
いじめとして受け止めていました。
「なんか僕にだけ周りの当たりが強いな」とか、
「何もしてないのになぜ無視されるんだろう」
とか。

ただ、そんな自分を救ってくれたのは「笑い」
だったのかもしれません。

面白いことをやっている瞬間は、いじめられっ子
という立場から人気者へと変われるわけです。
勉強も大してできない、運動神経も致命的にない、
そんな僕の武器は、誰かを笑わせることだけだった
のかもしれません。

ただ、この時点での僕はまだ「笑わせる」立場
にはなく、「笑われる」立場でした。

本格的に人を笑わせるようになったのは、
おそらく小学校高学年ほどではないでしょうか。

面白いことが好きな人間の周りには、不思議と
面白い奴が集まってきます。
クラス替えがあったり、それぞれ大人になった
こともあったり、いつしか自分はいじめられる
立場にはありませんでした。

そんな中で友人が設立したのが、お笑い係という
ものでした。

保険係や生き物係のように、明確な仕事がある
わけではなく、僕らがやっていたのはただ、
水曜日の帰りのHRの時間を貰って、週に一度
ネタを披露することでした。

未だに自分が最初に書いたネタを覚えています。

それは、ヒーローショーというネタでした。
ヒーロー役の自分と、悪役の相方がいて、
悪役を倒すためにヒーローが現れるのですが、
プライベートでのヒーロー役の悪事を、劇中に
悪役がバラしてしまい、最終的には立場が逆転し、
ヒーロー役である私が悪と見なされ、倒されて
しまうというネタでした。

我ながら小学生にしては中々センシティブな
ネタをやっていたと思います。

これが思いの外クラスメイト達に大ウケし、
多くの人を笑わせることの楽しさや快感を
覚えるようになってしまったのです。

そうした想いは、中高生になっても変わることは
なく、日々どんな冗談を言うべきか、どんな
ツッコミをすべきか、頭をフル回転させながら
生きていたと思います。

決して充実していたとは言い難いかもしれませんが、それでもあの頃の自分は、本当に面白いことに
命を賭けていたのだと思います。

大学生になると、特有の嫌な雰囲気に呑み込まれ、
人を「笑わせる」側から「笑う」側へと
シフトしていきました。

周囲の人を見下した笑いというのは、手頃に
身内の笑いをとれますが、当然人間としては
ひたすらに荒んでいくだけにしかならず、
周囲にも不快な思いや傷を与えていたでしょう。

ただし、少しずつ心も大人になるにつれて、
いかにそれが恥ずかしい事なのかを知るように
なりました。SNSで連日弱い者が叩かれて
いますが、彼等もそのうち知ることでしょう。

そんな時代を経て、私がテレビに齧り付いていた
時代から20年近くになります。
奇しくも私は今、テレビ業界で仕事をしています。

テレビの裏側というのは、皆さんが思うほど
決して華やかではないし、地味な作業や身の丈に
合わない労働も多くあります。

もしもこれを読んでいる人の中に、
「好きなことを仕事にしたい」や
「やりたかったことでお金を稼ぎたい」と
考えている人がいるのであれば、もう少し
考えてみてください。

果たして本当に「好きなことで生きていく」
ことが幸せに結びつくのかどうかを。

そもそも自分にとっての幸せとはなんなのか、
根本的な部分から考えてみて下さい。

今の仕事をしていて、決して私自身は
幸せだと感じたことはありません。
しかしながら、
私には夢があります。
それは冒頭でもお話しした通り、自分の人生に
多大なる影響を与えた、ダウンタウンの二人を
一目見ることです。

決して直接話せなくても良いのです。ただ、
遠くから少しでも脳内で伝えられれば良いのです。
あなた達に希望を貰った人間がいるということを。

私はここ数年、テレビというものはめっきり
観なくなっていましたが、きっとそういう方が
僕の世代には沢山いると思います。

ですからどうか皆さん、TverでもParaviでも
何でも良いです。テレビを観て下さい。
彼等は寝る間を惜しんで、常に面白いコンテンツを
作ろうと努力しています。
彼等はかつての私のように、テレビから元気を
貰った人間が再び現れることを願っています。

そうしたちょっとした背景も鑑みつつ、
液晶と向き合ってみて下さい。

偉そうに下っ端風情が何を言ってるんだと
思われかねませんが、まだまだ皆さんの知らない
面白いコンテンツが世の中には山程
溢れています。

人生は壮大なる暇つぶしです。
お時間がある時、ぜひ探しに出掛けてみて下さい。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?