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今更ながら俺的ベストアルバムMr.Children編


今やすっかりサブスクが主流となり、
CDを聴く、という行為は遠い昔の
ことのようです。

しかし!
そんな時代だからこそ、しっかり曲順を
考えたアーティスト別の個人的ベストを
作らなければならない!

ということもないですが、
なんとなく好きなアーティストの好きな曲を
順番も考えて並べてみましたという事ですね。
今やシャッフルで聴く事が殆どだからね。


今回のアーティストはMr.Childrenです。
かなり悩んだんですが、シングル曲も
ある程度入って、バランスが良くなりました。
それでは参りましょう。


01.SUNRISE (2007年)
13th Album 「HOME」収録

今回はこの曲からスタート。
サンライズ=夜明けですから、正に
一曲目にぴったり。

歌詞は全体的に、引きこもり・ニート
だった男が少しずつ前向きになるような
画をイメージしました。

大きなもの 揺るぎないもの
そう疑いもしないで過ごした
家族の愛にいつも守られて

どうしてこんな不確かなもの
無邪気に信じていられたんだ?
どうしてこんな不安定なものを・・・

不確か・不安定なものというのは、
幼少期の頃の夢だとか目標みたいなもの
でしょうか。この主人公はその夢に
破れてしまったのか、或いは破れる前に
もう諦めてしまったのか。

大きくなってから俯瞰して幼い自分を
見ると、このように馬鹿げているようにも
思えるし、どこか羨ましい気持ちも
あったりしますよね。そういった葛藤が
歌詞全体に表れていて、とても素晴らしい。


02.擬態 (2010年)
16th Album 「SENSE」収録

続く2曲目はこちら。
全曲同様前向きな曲ですが、
こちらの方が少し、聞いている我々に
語りかけているような印象。

富を得た者はそうでない者より
満たされてるって思ってるの!?

障害を持つ者はそうでない者より
不自由だって誰が決めんの!?

目じゃないとこ 耳じゃないどこかを使って
見聞きをしなければ
見落としてしまう 何かに擬態したものばかり

ここのフレーズが好きなファンは多いのでは。
この歌詞を逆に考えてみれば、
富があっても満たされない人もいるし、
障がいがあっても幸福に生きている人もいる。

全ては心の持ちようでどうとでもなる
という事ですね。


03.PADDLE (2004年)
11th Album 「シフクノオト」収録

これまたとても前向きに
なれる曲ですねえ。ファンからの人気も高い。

パドルというのはカヌーに乗る時に
使うオールのことですが、人生という
荒波を越えていくという決意が
歌詞に表れています。

良い事があってこその笑顔じゃなくて
笑顔でいりゃいいことあると思えたら
それが良い事の 序章です

おいおい、、教科書に載せないと
いけない教材が多すぎるぜ桜井和寿。

大抵の人は何か良い事があってから、
喜んだり、笑ったりするわけですが、
そうではなく、自分から良い事を
引き寄せるのだと。

ずっとニコニコしていれば、
笑っていられるようなことを呼ぶことが
できるんだよ、というデカめのライフハック。


04.花 -Mement-Mori- (1996年)
11th Single

歳を取れば取るほど旨味の出る
スルメソングその1。
中高生の頃とはまた違った感情で聴ける
のが素晴らしい。

負けないように 枯れないように
笑って咲く花になろう

ふと自分に 迷う時は
風を集めて 空に放つよ 今

後半に関しては深呼吸することを
指しているのだと思うのですが、
言い換えるだけで随分と詩的になるもんだ。


05.渇いたkiss (2002年) 10th Album
「IT'S A WONDERFUL WORLD」収録

これまたファン人気の高い曲ですね。
たとえこんな苦い恋愛経験がなくても、
あるで自分にあったんじゃないかと
思わせるのがMr.Childrenの成せる技。
存在しない共感を生んじゃう。

ある日君が眠りに就く時
僕の言葉を思い出せばいい
そして自分を責めて 途方に暮れて
切ない夢を見ればいい

簡単にまとめてしまえば、交際していた
男女が別れる曲なのですが、そこに至るまでの
葛藤や生々しい関係性、あるいは男が
未練たらたらなクセに強がって、
「べ、べつに好きじゃないし、、」
みたいなのを発動させてる感じ。

ラスサビの歌詞とか、
言葉選びが本当に上手いなあと思います。

06.Prism (1998年)
15th Single 「終わりなき旅」収録

スルメソングその2。
荒波に揉まれれば揉まれる程この曲は
痛いところを突きます。

自分に嘘をつくのが
だんだん上手くなってゆく
流れ行く時代に しがみつく僕を
笑い飛ばしてよ

やら、

仮面を着けた姿が だんだん様になってゆく
飾りたてた 言葉を吐いては 笑うよ自ら

などなど、面白いくらいネガティブ。
若さ故のジレンマみたいなものが
存分に発揮されていて、陰キャ勢の
バイブルともなりうる。
まあ陰キャには笑い飛ばしてくれる
相手も仮面をつける場もないけどね、、、


07.NOT FOUND (2000年)
19th Single

はっきり言って最高傑作。
これがMr.Childrenで一番好きな曲
かもしれない。葬式はこれかけるか。

昨日探し当てた場所に
今日もジャンプしてみるけど
なぜかNOT FOUND 今日はNOT FOUND

歌詞を要約すると、今のご時世
不確かなものばかりだけど、それでも君の側に
いさせておくれよ、、みたいな。

元々はネットのサイトが突如として
消えていたり、見れなくなっている現象から
タイトルや詞の発想を飛ばしたのでしょう。
とどのつまり、
This video has been deleted.
でもタイトルは良かったのか。



08.LOVEはじめました (2002年)
10th Album
「IT'S A WONDERFUL WORLD」収録

これよー!これこれ!
桜井和寿の真骨頂はこれ!

永遠の愛を歌ったり、別れた相手を
想ったり、人の背中を優しく押してくれたり、
色んな言葉を紡ぐ男だけど、やはり
彼の魅力はこういう曲にもっと詰まっている。

不意に視線を上げれば
極彩色 ネオン街の光だ
オヤジに買われてホテルで刺される
少女を描いた映画を思い出した

殺人現場にやじうまたちが暇潰しで群がる
中高生達が携帯片手に
カメラに向かってピースサインを送る
犯人はともかく
まずはお前らが死刑になりゃいいんだ

この曲がリリースされたのは2002年ですが、
令和に聞いた方がより歌詞が
ハマってくるというか。
SNSによって、何もかも全てが
拡散されるようになった時代だけど、
果たしてそんなんでいいのか?
でも、自分もそういうとこあるしな、的な。

ただ社会を風刺するだけじゃなく、
自分にもそういうところがあるよね、
自分が変わって、周りを変えないとね、って
桜井さんはいつの時代も歌っている気がする。

まあ少なくともこの曲に関しては、
おそらく主人公はそんなこと思ってないし、
愛が切り売りされている現状を
嘆いているだけなのだろうけれど。


09.名もなき詩 (1996年) 10th Single

まあ説明不要っすね。
ミスチル2作目のダブルミリオンシングル。
最近ではすっかり三井のすずちゃんの曲に。

あえて挙げるとすれば

愛はきっと奪うでも 与えるでもなくて
気がつけばそこにあるもの

桜井さんはよく自分の言いたいことを
2番の歌詞に入れるとされてますが、
ここのフレーズはきっと、この曲の中に
限らず、彼が音楽をやってく上で一番
伝えたい事なんじゃなかろうかと。


10.車の中でかくれてキスをしよう (1992年)
2nd Album 「Kind of Love」収録

初期の名曲と言っても良いでしょう。
ほぼピアノとアコギだけで構成された
シンプルなバラードなのですが、
やけに沁みるんだなあこれが。

なぜ"かくれて"キスをするのか?
人気のないプールに忍び込むのか?
この曲のポイントの一つでもあると思います。

君は泣いてるの?
それとも笑ってるの?
細い肩が震えてる

これが果たして真っ当な恋なのか、
それとも許されざる愛なのか。そこを
決して明言するでもなく、しかしながら
それとなく匂わせる歌詞の書き方に脱帽。
桜井和寿、この時弱冠22歳。
人生経験豊富すぎるだろ!


11.fantasy (2015年)
17th Album 「REFLECTION」収録

小気味良いギターサウンドと、
高めのボーカルのアンサンブルが良き。
BMWのCMソングということもあり、
なんとなく旅に出たくなる感じ。

想像を超えた猟奇殺人さえ
今や日常ドキュメンタリー
いちいち心動かないよ
免疫ができ 右から左

先ほどの「LOVEはじめました」にも
通じる歌詞ですが、夢や妄想と思えるような
ことも少しずつ当たり前になっていって、
技術の進歩や環境の変化に驚くことも
少なくなってきました。

そんなことを歌う曲のタイトルが、
fantasy というのがなんとも皮肉めいてる
というか、桜井節を感じさせます。


12.旅人 (1996年)
12th Single 「マシンガンをぶっ放せ」収録

自分でもいうのもアレだけどこれは
中々コアな選曲。ファンからの人気も
高いと思うのだけれど、いかんせんライブ
とかであんまやんないね。

どうせ駄目ならやってみよう
数え切れぬ絶望を味わった 夢を追う旅人
この人生をまっとうせよ
誰のものでもないと 図に乗って しくじって
そんで今日もまた神頼み

飲み屋でにいちゃんがくだくだ言ってる
ニュアンスが果たして伝わるだろうか。
深く考えちゃいないけど、なんとなく
手を貸してくれる、背中を押すイメージ。

曲中に何度も出てくる"神頼み"という
フレーズが
Come down on me ≒ 僕を叱ってくれ
とかけているとしたらめっちゃアツい。
実際どうかは知らん。


13.天頂バス (2004年)
11th Album 「シフクノオト」収録

さあ、皆さん飽きてきたころでしょうが
ようやく終盤に入ります。

骨太なドラム、どこか浮遊感のあるサウンド、
6分を超える曲ですが、決して退屈しない。

果てしない闇も 永遠の光も
ないって近頃は思う
だから「自分のせいと思わない」
とか言ってないでやってみな

ふとこういうフレーズを放り込んでくるから
ファンをやめられねえよなあ!?

励まされる曲は本当に多いんですが、
どれも決して説教くさくならないのが
彼らの楽曲の素晴らしいところ。


14.花の匂い (2008年) 配信シングル


永遠の別れ、はっきり言うと死別がテーマ。
葬式で流すのはこっちにしとくか、、

永遠のさよならをしても
あなたの呼吸が私には聞こえてる
別の姿で 同じ微笑みであなたは
きっとまた会いに来てくれる

輪廻転生という言葉があるように、命は
巡り巡っていくものであること。
亡くなっても記憶は生き続けるということ。

重たいテーマですが、ミスチルマジック
とでも言うべきなのか、スッと心に
入りやすい一曲です。

15.Hallelujah (2000年)
9th Album 「Q」収録

永遠の別れの後は、永遠の愛を誓う歌を。

ある時は僕の存在が
君の無限大の可能性を奪うだろう
たとえば理想的な もっと官能的な
恋を見送ったりして
だけどこれだけはずっと承知していてくれ
僕は君を不幸にはしない

いつの日か年老いていっても
この視力が衰えていっても
そう 君だけは見える
もしかして地球が止まっても
人類が滅亡に向かっても
そう この想いは続く

いや〜胸焼けするほどの愛。
365日よりも結婚式には合うんじゃないか?
ハレルヤというのは元々、「神を賛美せよ」
という意味の言葉ですが、噛み砕いて
言うならば、やったー!とか、ありがとー!
とかそういう感じ。
はっぱ隊とメッセージ性が一緒ですね。


16.Worlds End (2005年)
12th Album 「I❤︎U」収録

こんな所まで長々と読む人がいるのか。
はぁ〜長かった。
いよいよラストの曲です。

このアルバムでは一曲目なんですが、
世界の終わりということであえてラストに
もってきました。ライブでも定番ですね。

本当に切り取りたい歌詞が山ほどある
曲なんですが、あえて一節挙げるならば、

何にも縛られちゃいない
だけど僕ら 繋がっている

実は誰しも気がついていないだけで、
本当は自由に生きる権利を持っている。
或いは既に自由を手にしている。
可能性を狭めて自由ではないと思い込んで
しまっているだけである。

でもそんな中で、それぞれの人間同士の
繋がりはしっかりと存在している。
寧ろそれがあるからこそ自由でいれる。


さあ、自由はアナタの前にも転がっています。
目を閉じましょう。
そして感じるのです、、、
本当にあなたがやりたい事はなにか。
叶えたい夢はありますか?
欲しいものはありますか?

もしもあると答えたあなた。
迷わず信じてください、自分自身を。
そして、Mr.Childrenを。

彼らはいつも答えをくださります。
胸を張ってあなたも信じてみませんか。
宗教は決して怖いものではありません。
私もミスチル教に入信してからというもの、
札束の風呂や絶倫の身体を手に入れました。

さあ、手を合わせて。幸せをこの手に。
ミスチル教。





まあんな茶番は置いといてですね、
いい曲がこれ以上に腐るほどありますんで。
是非ともみすたーちるどれん、名前だけでも
覚えて帰ってください。




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