SBI-SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド 【投資信託レビュー】

最強か?!eMAXIS Slimを超えたS&P500連動投資信託

総合評価 初心者から上級者まで誰もが買うべき米国株投資ファンド
「米国株投資するなら、これ買っとけば良い」と言える。米国株投資なら、バンガード社ETFで言うところのVTIとVOOがあるけど、このファンドはVOOを購入して配当金も再投資してくれる国内投資信託。これが実は重要で、ETFだと配当金に対して課税されてしまうし、海外ETFは米ドルの調達というデメリットがあるのに対して、国内投資信託はこれらの問題を解決してくれる。

「ETFと投資信託だと信託報酬って観点でETFがいいんじゃないの?」なんて言ってる人は投資初心者。海外・国内両方の課税(控除してもらうこともできるけど)、再投資のことを考慮に入れたシミュレーションをすれば、国内投資信託に優位性があるのは明らか。

VTIに投資をしたいんであれば、楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド (愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))を購入すればいいんだけど、ベンチマークになってるインデックスに罪はないんだけど、コストって意味ではやや不利。いずれにしても0.1%も差があるわけじゃないから、気にするほどの話ではない。

サステナビリティ評価 SBIとバンガードだから将来にわたって安心

SBIとバンガードによる商品で、言うまでもないがSBI証券はオンライン証券で圧倒的な地位をすでに築いている証券会社。証券会社自身が提供する商品が、10年後になくなってしまうとは思えないし、もっとコストの低い商品を別の商品として組成してくるとは思えない。(ニッセイは、同じベンチマークで異なる信託報酬の商品を提供している)

S&P500をベンチマークにしている投資信託としては2020年12月現在純資産がeMAXIS Slimに次ぐ2位となっているが、eMAXIS Slimが同じ信託報酬を提示できないでいることを考慮すると、近い将来1位になることも想像できる。大きい純資産はそれだけでファンドを存続させる理由になる。

インデックス評価 米国大企業500社で構成される代表的指数

米国株投資をする場合、S&P500をベンチマークにするというのはごくごく自然なこと。国内ではダウ平均で米国株の推移を説明されることもあるが、世界中の投資家が見ているのはS&P500。

株式投資というのは、奇をてらうような行為は無意味であるということを認識しておかないといけない。出し抜いてなにかをやる必要はまったくなく、ただただ大きな流れに乗っかれば良い。みんながS&P500を見ているということは、S&P500がもっとも資金が流れ込みやすいということ。個人投資家だけではないが、一人で「こうなるはずだ!」とか思ったところで痛い目にあうだけなので、肝に銘じてほしい。

S&P500は米国の主要な大企業の集まりだと考えてもらえれば良い。日本で言うところの日経平均(日経225)に近いが、時価総額ベースで算出されているので、日経平均とTOPIXが混ざった感じ。分散投資という意味で、S&P500は優れている(日経平均やTOPIXをディスってるわけじゃない)。

広範囲に投資をするならVTIになるが、この2つに大きなパフォーマンス上の違いはないので、あとは好みだと思う。VTIなら小型株も含んでいるので、そういう投資対象のほうが好きなら、楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド (愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))を買えば良い。

コスト評価 国内投資信託で最安の超低コスト

バンガード社のVOOの経費率は0.03%となっており、このファンドの運用報告書からもその数字を確認できる。逆に言うと、もしバンガード社がVOOの経費率を低下させることがあれば、この商品のコストも同じように下げられる。

VOO以外のコストとして0.08%がかかっている(運用報告書によると)が、トータルリターンを見る限り2020年12月現在、eMAXIS Slimよりもパフォーマンスが悪いので、焦って投資先をこっちに切り替える必要はない。

eMAXIS Slimと比較されることが多いが、名目上の信託報酬でもSBIのほうが安くなっていることもあり、証券会社自身がこの信託報酬で儲ける必要性はあまりないことを考えれば、コストが長期に渡って最低水準を続けると思われる。

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