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鬱のはなし

お久し振りです。といってもほとんどの方はTwitterで見てるとは思いますが。
配属先は宮城県になり、4月から社会人として研修+勉強の日々を過ごしています。技術系で大学の専門とは異なる分野なのでとても新鮮で、それ関連の資格の勉強も始めたのですが格段に理解度が上がってきました。(ただ官公庁で行っている「調査研究」なるものには不安を覚えています…)
しかし4月の頭と執筆当時(4月下旬)に体調を崩し、通院も含めすでに有給を4日消化してしまっています。3年ぶりの社会復帰で初手社会人はやはり負荷が高かったか…と思いつつ、今後の勤務に不安しか感じていません。幸い人間関係や職務のストレス自体に大きな問題はなさそうなので、自分の慣れの問題だろうと分析しています。
前置きが長くなりましたが、私が就活を遅らせ大学院を中退し、今も苦しんでいる元凶である「うつ病」について書こうと思います。

経験談と経過

私は2019年夏、大学院修士1年のときにうつ病を発症しました。現在も治療中です。原因は完全に把握しきれているわけではないですが、

『完璧主義』『人に頼れない』『休めない』

ことだったのかなと感じています。

主に研究に関してだったのですが、慣れないテーマでうまくいかないことが多く、それを全く相談できずにいました。ストレス性の発疹が出始めたり、睡眠が全くとれない状態に陥ったりもしていました。

なんでこんなにうまくいかないんだろう、自分は修了できるのか、自分はどれだけできない人間なんだろう、と思っていました。

一人で研究室にいて発狂するときもありました。
それでも陸上や実験で不安をかき消そうとしていたのですが、手遅れでした。朝バイト、実験、部活、集中講義で生活リズムが乱れに乱れた6月末、週末に大会に出た週明けの月曜日、ベッドから起き上がれなくなりました。ほぼ一日中全く動けませんでした。そんな自分も嫌になってきて更に自己嫌悪。今思えばどんどん沼にはまっていました。どこの病院にいっても原因不明(症状一つ一つに診断は出ましたが根本的な解決にはなりませんでした)、8月に大学の精神衛生相談経由で心療内科へ。そこで診断されました。診断としては「うつ病」「自律神経失調症」「過敏性腸症候群」(あと腸炎)でした。

症状としては

・体がだるい

・頭が痛い

・肩がこる

・お腹が痛い

・めちゃくちゃ眠い(食欲に勝つレベル)

・時々不安に駆られる

・心拍が上がる

・ふとしたときに涙が出てくる

でした。(人によってはもっとあると思います)

まずは研究を半年お休みし、前期に取れなかった分の単位だけ取りながら療養(とちょっと就活)していました。運動もしたほうがいいとのことだったので、部活も行ける範囲で行っていました。症状はだんだん軽くなってきていましたが、朝に格段に弱くなったり、気圧の影響を受けやすくなったり(鬱になる前は「天気痛」なんて信じていませんでした)とまだ残っていました。

だいぶ症状が軽くなってきたと感じた2020年、新年度からテーマを変えて研究を再開していくことになったのですが、ご存じのとおり新型コロナが蔓延しはじめました。6月ぐらいまではオンラインで情報収集と序論執筆をしていました。6月からいざ実験再開、というときにまた症状が出始めました。今度も起き上がれない、腹痛、吐き気などのオンパレードでした。いわゆる第二波って感じです。これはいったん落ち着くまで2か月ほどかかりました。ここで先生とも相談し、研究から完全に離れて中退を視野に休学・就活をすることに決めました。症状が続いたため、生活費削減&療養のため12月には実家に帰りました。このころには薬による代謝の落ち&ストレスによる爆食い&けがによる運動不足の3連コンボで20キロ近く太っていました。
実家に帰ってからも症状は続き、朝起きられない、体がだるいなどが主になってきました。不安感などはあまり出ず、自律神経失調症が残ったような感じでした。それでもじわじわと症状は改善しはじめ、公務員試験はなんとか完遂しました。11月からはリハビリも兼ねてバイトも始めました。夕方から夜の時間帯だったので生活リズムを戻すために3月頭で退職しましたが、いい経験になりました。
現在は症状の出る出ないは別として、朝は起きられています。症状が出るときは頭痛や吐き気がほとんどですが、たまに発作的に不安に襲われたりもします。頭痛専門外来の受診も検討中です。なにかいい方法ありましたらコメントなどで教えてください。

考えられる原因は前述しましたが、トリガーとしては
「研究の変化」「生活リズムの乱れ」「祖母の死」
もあったのかなあと感じています。また、気を張っているときは症状が出にくいですが、そこからいったん解放された時が一番危ないので注意したほうがいいです。

鬱にならないために、治すために重要な視点

ストレスをため込まない、発散方法を持つというのは割と言われていることですが、それでもため込みやすい人、発散しにくい方もいるかと思いますので。経験に基づいて書いていきます。

1.人に頼ることは悪いことじゃない
申し訳ない、こんな程度で、という気持ちもあるかと思うんですが、こまめに頼っていくことで不安もある程度は解消されますし、次のアクションも見えやすくなります。
一人でできることって自分が思うよりたかが知れてるので、それでできない、何で自分は、と抱え込まずに勇気を出して相談することを薦めます。

2.逃げることも悪いことじゃない
『逃げるは恥だが役に立つ』なんて言いますが、恥ですらないと思います。もちろん状況にはよりますが、健康を失わなければ、逃げても休んでもまた進めます。撤退も戦略のうち、休息も努力のうちです。休まないことは美徳じゃないです。ヤバいと思ったら休んでください。

3.辛いときは辛い
辛いときに『もっと辛い人もいる』とか、『この程度で思うのはやめた方がいいです。自分を苦しめるだけなので。あなたが辛ければそれは辛いんです。遠慮なく休んでいいんです。相談もしていいんです。

4.仮面うつ病について
私はそちらに近かったのですが、『仮面うつ病』と呼ばれる種類のうつがあります。症状が精神面でなく身体面に出てくるタイプのうつ病です。気づきにくいので注意です。何も死にたくなるだけがうつじゃないです。自律神経失調症にかなり近いです。

5.迷ったら受診を
この状態どうなんだろう、と迷っていたら可能な限り受診したほうがいいです。分泌物質の問題であることや、自分では気づかない視点を得られることもあります。薬で治る場合も多いです。心療内科・精神科というと敷居が高そうに見えますが、一見普通そうにしている方も多いのです。そういうもんなんです。人間何かを抱えてるもんなんです。それでも悩む場合はこちらにあるようなストレスチェッカーのご利用をおすすめします。

厚生労働省「うつ病チェック」https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/02.pdf


長くなりましたが重要なことで私ができることだと思ったので書きました。うつ病は精神の弱さでなく病気なので、そこを気にすることはないです(気になるかもしれないですが)。


おわりに

ここまでうつ病について書いてきました。重要なことを書きますが

私は「うつ病になってよかった」とは1ミリたりとも思いません。

確かに貴重な経験ではあったと思いますし、考え方は変わりましたが、一歩間違えれば自殺していたかもしれないわけで、3年以上もまだ症状が続いているわけで。こんなもん経験し損だとしか思えません。だからこそ、なる前に逃げてほしい。ここにたどり着いたということはその兆候がないわけではない(かもしれない)でしょうから、自分にあてはまることがないかよくチェックしてみてください。心の健康と体の健康はリンクしていますので、一度壊すと元に戻るにはかなりの時間がかかります。強く警鐘を鳴らしておいたところで終わります。
これを読まれた皆様が心も体も健康でありますように。

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