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臨床1年目の教科書

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2022年12月の記事一覧

薄筋の触診

前回までハムストリングスについて整理しました。ハムストリングスを1つの筋として理解せずに、半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋と分けて評価することがポイントでしたね。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は股関節の最も内側に位置する薄筋について整理していきましょう。 1 触れることの意義臨床で薄筋を評価することが多いのが鵞足炎ですね。鵞足炎とは、スポ―ツなどにより引き起こされる、膝の慢性的な炎症です。 鵞足とは脛骨につながっている3つの腱(縫工筋、薄筋、半腱様筋)の総

大腿二頭筋の触診

前々回は半腱様筋、前回は半膜様筋について整理をしました。立位保持や立ち上がり、歩行の時の動作筋でもあり、さらに膝関節の後方の安定性に寄与することが理解できました。臨床でしっかりと評価しておきたいポイントですね。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回はハムストリングスの外側に位置する大腿二頭筋について整理していきましょう。 1 触れることの意義今回注目していきたいのが、内側ハムストリングスと外側ハムストリングスの違いについてです。半腱様筋・半膜様筋は膝関節を内旋す

半膜様筋の触診

前回よりハムストリングスについて整理をしています。前回の内容は半腱様筋でしたが、機能を知っていくと立位保持などを評価する際には必ずチェクしておきたい筋であることが理解できました。 臨床1年目の教科書 今回はハムストリングスの中でも特に重要な半膜様筋について整理していきましょう。 1 触れることの意義前回も整理しましたが、ハムストリングスは立ち上がりや立位保持、歩行などで股関節を伸展する場面で利用されます。例えば立位保持の際、体幹前傾の支持はハムストリングスが優位に働き、姿勢