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臨床1年目の教科書

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2021年9月の記事一覧

肩甲挙筋の触診

僧帽筋、菱形筋と徐々に肩甲骨周囲筋の触診を整理しています。 肩甲骨は鎖骨と骨性の結合がありますが、内側縁では軟部組織での結合のため、安定性を得るためには筋の役割が大きいです。 そのため、しっかりとそれぞれの筋を触診できるようになっておくと便利ですね。 今までのコラムはこちらから臨床1年目の教科書 本日整理するのが、肩甲挙筋です。 どのような役割を担っているのか?を整理していきましょう! 1 触れることの臨床意義作用としては肩甲骨挙上ですが、そのほかに菱形筋、小胸筋と恊働して

大菱形筋・小菱形筋の触診

前回までは僧帽筋について整理してきました。 今までの触診シリーズを読んでいない方はこちらから 臨床1年目の教科書 さて、今回は肩甲骨の動きと安定性に寄与する菱形筋について整理していきましょう。肩甲骨の不安定性がある場合、僧帽筋の問題なのか?菱形筋の問題ないなのか?を判断するためにもしっかりと触診できるようになっておきたいポイントです。 1 触れることの臨床意義菱形筋は大菱形筋と小菱形筋に分かれます。 臨床上の機能として注目しておきたいのが、前鋸筋と協働して肩甲骨の安定性に作

僧帽筋(下部線維)の触診

前回・前々回と上部線維・中部線維について整理していきました。 臨床で働いていると意外と見落としがちなのが中部線維の状態です。肩甲骨に安定性が欠けていると考えたら、中部線維の状態をしっかりとMMT・触診などで評価してみましょう。 さて、今回は下部線維について整理していきたいと思います。 1 触れることの臨床意義下部線維は臨床で注目されることが少ない筋ですが、作用を確認すると状態を把握することの重要性が理解できます。 下部線維の作用は肩甲骨の外転と下方回旋です。 しかし、ここで

僧帽筋(中部線維)の触診

前回は僧帽筋の上部線維について整理していきました。 上部線維は肩甲上腕リズムの時に働くため、肩関節の評価をする際には、しっかりと触診し状態を把握しておきたいポイントでしたね。さらに、頚部の安定性にも寄与しているため、姿勢に対して評価・介入したい場合も触診しておきたいポイントです。 本日は”僧帽筋の中部線維について整理していきます。 どのような役割があるのか?を知ると中部線維の重要性が分かりますね。 1 触れることの臨床意義中部線維の注目ポイントは肩甲骨の安定性です。 通常、