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臨床1年目の教科書

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2021年5月の記事一覧

載距突起の触診

足部の運動として背屈・底屈がありますが、もう一つ忘れてはいけないのが内反・外反の動きです。 この内反・外反は前回のテーマである距腿関節の他に、距骨下関節・ショパール関節が連動しコントロールされます。 そのため、足部の距骨下関節とショパール関節を触診できることが重要です。その触診の際にランドマークになるのが載距突起です。 本日はこの載距突起の触診について整理していきましょう。 1 触れることの臨床意義載距突起は上記でも記載した通り、足部の関節を触診する上での重要なランドマーク

距腿関節の触診

さて、触診もいよいよ足部に移っていきましょう。 足部は、立ちがり、立位保持、歩行など様々な場面で注目することが多くあります。さらに背屈制限ある際のADLへの影響が強く生じます。 その背屈制限を精査するためにも触診出来ると、評価の確実性が向上します。今回は、足部の動きに注目しつつ、距腿関節の触診について整理していきましょう。 1 触れることの臨床意義距腿関節の大きな動きは足関節の底屈・背屈です。 距腿関節のストレッチをすると、筋の伸長感ではなく、”カツ”と骨性のエンドフィール

腓骨頭の触診

前回までに大腿骨の触診を整理していきました。 骨盤・股関節の稼働性や安定性の評価をするために触診が必要となります。確実な触診ができるようになり、評価の精度を向上していくことで臨床に活かされます。 今回からは下腿の触診について整理していきましょう。 まずは近位脛腓関節を構成している、腓骨頭の触診について整理していきます。 1 触れることの臨床意義上記でも記載した通り、腓骨頭は近位脛腓関節を構成します。 近位脛腓関節は膝関節に近い関節ですが、足部の動きに非常に重要な要素となって

大腿骨頭の触診

前回の大腿骨大転子の触診を整理していきました。 大転子を触診できることで、イメージが可能となり、姿勢分析に非常に役立ちます。ぜひ、臨床で積極的に触れていきましょう。 本日はその続きで、大腿骨頭の触診を整理していきましょう。 1 触れることの臨床意義骨頭が触診でできることで、臨床にてどのように活かせるのでしょう? 私は股関節の安定性を評価するために骨頭の触診をよく実施していました。 股関節は骨頭に対して臼蓋が非常の小さいですが、靭帯や筋により安定化され、著しく安定性に優れた