女性向け二次創作小説 個人的に意識していることなど

このnote、Twitterで宣伝とかミリもしてなくて、完全に偶然ここに辿り着いた方向けのまじで趣味なやつなんですけど、1年半ほど前に初めてサポートいただいててびっくりしました。気付くのが遅れまくってしまって本当に申し訳ありません……もう届かないかもしれませんが、その節はありがとうございました!

マジかよお礼に何か書かなきゃと思ったのですが、note久々すぎてエディタの使い方すら覚えてないというか、プロット云々が忘却の彼方で進捗だめです状態のため、個人的に書く時に意識してる部分ほかなどでいこうと思います。ちなみに、得意分野というか手癖で書けるのは、開幕コメディから雲行きが怪しくなってのシリアスで感情ミスリード、答え合わせでカタルシス稼いで大団円というハピエンです。

・左脳で書く

Twitterで間を置きながら繰り返し見かける呟きとして、字書きが書いた小説と絵描きが描いた漫画を交換し、それぞれ漫画化および小説化するの楽しそうだよね! みたいなのがあります。

個人的に、私のやつ漫画にしても文章よりつまんないだろうなというか、小説と漫画ってマジで根本的に別物なので、それを意識して書くようにしています。

シンプルな心情描写は小説は元から得意なので、それ以外で話します。例えば無言で迫力ある感じで怒ってるシーン、漫画だと暗黒効果と共に笑顔か無表情とか、人物ベタ塗りの目は白抜きでゴゴゴゴ的な感じで怒ってるA、冷や汗かいてガクブルしつつヒュンッて効果音と共に玉ヒュンしてるB、Bから見たAの解説モノローグみたいなテンプレがある印象です。
これ、文章だと地の文でめっちゃイジれて大変美味しいシーンです。比喩とかもキメどころです。そして、右脳で映像浮かべるのやめろって好例でもあります。脳内のマンガを模写してテンプレなぞるの勿体なさすぎるので。

書きどころ逃したくないというか、文章の方がよりイジれるこんなシーンが、コメディ小説にはいっぱいあります。是非とも左脳で描写しましょう。

・文章のテンポをガチで意識する

コメディ書く時の生命線がコレです。例えば、すべてではありませんが、文章に勢いつけて突っ走りたい時は文末は音読時に5文字になるように意識しています。ありえない、ヤバすぎた、めちゃキツイ、みたいな感じの5文字終わりって、テンポよく次の文につながるので、文章に勢いが出るんですよ。5文字を止めた途端に転調が効いて場面が締まったりもします。

私が書くものは1作当たりのリピ率が高いっぽいのですが、最初は文章が流れるままに読んだ後、ちゃんと中身もしっかり読んで、全体を楽しみつつもう1回読むって感想をいただいた事があって、素直に嬉しいってのとは別に、これ最初でつまずいてたら後の2回は無いやつだなと思いました。テンポ本気で大事です。

ところで、コメディのテンポの習得には絶妙な教科書が存在します。落語です。聞くのではなく、文章化されたものを大量に読むといいと思います。
文章化された落語は、落語家というプロが選んだ言葉の塊です。流れるようなテンポの会話と地の文と起承転結全部入りのガチの欲張りセットです。テンポがいいコメディを書きたい方は是非読んで下さい。

・設定に語彙を合わせる

現代が舞台の原作の「和風パロ」を読んでいるのに、脱いだ攻の体を何の脈絡もなく西洋の彫刻のようなとか脳死で比喩された時、

_人人人人人人人人人_
> 突然の西洋彫刻 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

みたいな気持ちになることがあります。

全部が全部を時代に合わせても、現代人としては流石に読んでて苦痛だと思うので、私はせめて地の文の一部までにとどめています。てか、気合い入りすぎて最初頑張っててやりすぎて途中で力尽きてる小説は結構見かけます。
加減として、特に比喩をキャラの視点に合わせたいというか、いやおかしいだろお前西洋彫刻見たことあんの? みたいなやつは使うのを諦めて、どっかで見た事がある的な苦しい前置きをするのも諦めて、設定と状況とキャラに合わせた言葉を使うようにしています。
出入りの商人に見せてもらった西洋の神の絵とかじゃなく仁王像あたりで例える感じです。

状況に合わせた言葉を使うと、雰囲気や没入感が深まります。わかりやすく和風パロで例えましたが、これは現代ネタでも同じです。

確か比喩の回かなんかで似たようなこと書きましたが、セリフもキャラ視点の地の文も、当たり前ですがそのキャラの語彙以外の言葉から突然生えることはないはずです。現代ネタで受視点で脱いだ攻の体を西洋の彫刻で例えても、受が彫刻とかミリも興味ないキャラなら普通に浮くというか、もっとそのキャラらしい比喩があるはずです。


・状況と心情に合わせて言葉を選ぶ

前述の語彙を合わせた後の話をします。
個人的に、例えば会社帰りの家での行為で掻く汗と、出張先から直帰して性急な行為で掻く汗と、休日にちょっと買い物とか行った帰宅後の行為で掻く汗の描写を、行為の進捗やキャラの心情に合わせて変えて書きます。変えているというか、状況と心情に合わせて書いているので自然に変わっていきます。

これもキャラに合った語彙と同じく、雰囲気や没入感が深まります。キャラ目線以外の地の文にも同じことが言えて、語彙も描写も設定や状況に合わせた方が、作品の完成度が上がると思います。

・文章で色々スケッチする

言葉まんまで、その辺でお茶してる時とかコンビニ行く途中とかでもたまにやります。大体は風景で、それを視覚限定や聴覚限定とかで縛ってみたり、同じ場所を一週間続けてとか、ほぼ遊びで思い付きで好きにスケッチしてます。

個人的に小説書く時ってほぼ自分の部屋の中なので、外で何かやってるシーン書こうとすると、大体記憶か写真頼みで月並みになりやすかったんで始めたことでした。
これ、今は初夏なんだけど夏の話書いてんだよなああって時とかにめっちゃ便利でした。あと、自分なりにちゃんと書いてるって満足感もありました。


他にも何かあったような気がしますが、今思い付いたのはこのくらいでしょうか。

あとは近代文学読むといいよとか、鬼滅で言語化されてるとこと描写でやってるとこと何も説明されてないとこまとめるとマジ勉強になるよとかですかね。

全部説明してるからわかりやすいとか言われてた鬼滅、わかりやすく無限列車編で説明しても見事すぎるっていうか、炭治郎が禰豆子をどんだけ気にかけてるかって、状況での描写はめっちゃあってもセリフで説明してないじゃないですか。その禰豆子を煉獄さんに認めてもらって、炭治郎がどんだけ嬉しかったかなんて、やはりセリフでの説明は無い訳です。
自分が褒められるより全然嬉しいし一番欲しかった言葉だとか、わかりやすいけど炭治郎に言わせたら台無しなんですよね。ここで、人間は自分自身が褒められるより、自分が大事にしているものを褒められる方が嬉しいものだとか説明入れても台無しです。
ここで煉獄さんに完落ちした上で「心を燃やせ」に繋がって、以降の炭治郎を支えていきますが、この炭治郎の感情の流れは一切説明されていません。
説明や直接描写をせずに無言で浮かび上がらせるというのは、小説の「行間で語る」ってやつです。鬼滅は言葉にしてるとことしてないとこの匙加減がガチ過ぎる。全部説明してるとかなくて、何も説明してないとこが鬼滅の真骨頂で、良い文学を読んでる気分になりました。

ド終盤に話逸れてすみません。
また何か思い出したら投稿したいと思います。

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