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給料のはなし

 皆さんは今の給料に満足していますか?
 経営者はたくさんもらっていると思われがちですがそんなことはありません。なぜなら、 

  • たくさん稼ぐ人からはたくさん取る「税金」という仕組みが存在する

  • 会社にお金が無くなった時にはまず社長が何とかする必要がある

からです。それでもたくさんもらっている人はいらっしゃるとは思いますが、中小企業の社長さんは皆さん同じような状況ではないかと思います。

 税理士の方が上げられている Youtube なんかを見ていると社長の給料は1,500万ぐらいまでというのが多いです。
 またどこかの調査では年収800万が幸福度のピークなんて言われていますね。それ以上を稼ぐ労力や責任・疲労度を考えると手取り額が見合わないということなのでしょう。

クイズ「誰の給料を上げまっしょい?」

さてクイズです。以下の4人がいます。給料として5万円(年間60万円)上げることができるとします。あなたは誰にどれだけ上げますか?

Aさんはお金も稼ぐし会社との相性もよい
Bさんはお金は稼ぐのだけど会社との相性はいまいち
Cさんは自分の食い扶持ぐらいは稼ぐのだけど会社との相性はよい
Dさんは自分の食い扶持ぐらいは稼いで会社との相性はいまいち

図にまとめるとこんな感じです。

誰の給料を上げるのが良いのか?

これは「ビジョナリーカンパニー2」という本に登場する「誰をバスに載せるか」通称「誰バス問題」が題材です。

『偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まずはじめにバスの目的地を決め、つぎに目的地までの旅をともにする人びとをバスに乗せる方法をとったわけではない。まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。要するに、こう言ったのである。「このバスでどこに行くべきかは分からない。しかし、分かっていることもある。適切な人がバスに乗り、適切な人がそれぞれふさわしい席につき、不適切な人がバスから降りれば、素晴らしい場所に行く方法を決められるはずだ」』

ビジョナリーカンパニー2

さあ、あなたなら誰の給料を上げますか?

「何をやるか」よりも「誰とやるか」


 これと似ているなと思ったのは食事です。何を食べるか?よりも誰と食べるかの方が大切なのではないか。

 社会人ってお昼ご飯結構大変ですよね。コンビニのおにぎりで済ませたりお弁当持ってきたり。そこに美味しさってあまり求めたりはしません(時々しますが、、)
 毎日同じメンバーと食べるのも苦痛だったりするのですが、たまにみんなで食べたりすると楽しかったりしますよね。
 妻と食事に行くときも、どこで何を食べるかというよりも二人で食べながらする会話の方が楽しかったりします。もちろん美味しいごはんに越したことはないのですが、それは意外にも(「食事」という目的にもかかわらず)優先度が低かったりします。

 あれ?これって稼ぐことが目的なはずの仕事において「いくら稼ぐか」(そりゃ多い方がいいけど)よりも「誰と稼ぐか」の方が大事ってことじゃない?

 これが一つの結論だと思います。だから安い給料でもいいという話ではありません。好きな人と食べるなら不味いものでもいいなんて言ってませんからね。好きな人と美味しいものを食べたいのです。だから自分の食い扶持を稼ぐことができるということは絶対条件。

ベクトル反転!自分の給料を上げたければ!?

 ここでお得意のベクトル反転をしてみましょう。

 先ほどまでは自分が給料をどうするか判断できる立場でしたが、今度は自分が判断される側です。いったい何をすれば給料が上がるでしょうか?

 現在勤めている会社。さもある目的地へ向かって入っているかのように思います。就職や転職はそのバスに乗るという行為。

 現実のバスの場合は乗る際にどこ行きのバスかを確かめて乗ります。ですが企業という名のバスは大まかにどのあたり(業界)を走るのかというのは決まっているものの、目的地ははっきりしていない、いやもっと端的に言うと「ない」のです。

 この話は「目的と目標」(チャンネルユニコの記念すべき第一回目)と同じ話です。

はいクイズ。目的と目標の違いは?

 ちゃんと言えますか?

例えばユニコでいえば、

目的
・自立・自分に関わる全ての人を笑顔にする
・行ってきますと仕事に向かった家族がただいまと無事に家に帰ってくることをシステムで実現する
目標
・社員数〇名
・売上〇億

ということになります。

 自分の会社にとって必要なことは何か?自分にできることは何か?

1.自分の食い扶持を稼げるようになること

 目の前の仕事をこなすだけでは不十分だということはこれまでの話で分かったと思います。もちろんそれが充分でない人はまずはそこをできるようになりましょう。新人や未経験はここに該当します。

2.人を育て、案件を管理できるようになること

 次は自分だけでなく人を育てられるようになること。そして案件を回したり管理したり新しい案件を取ってくることです。

3.目的地をどこにするか盛り上げられるようになること+実績

 更に会社の風土や雰囲気を踏襲しつつ新しい仕組みを入れたり、新しいキャラクターを入れたりする。そしてみんなで目的地をどこにしようかと盛り上げられる人が重要ということになってきます。
 単に盛り上げ役ということではなく、目的地付近に対する地図が必要で、これが業界の情報収集や先見の明に繋がります。
 当社がDX検定の取得に力を入れているのはこれが理由です。盛り上げるだけでなく、そこには地図が必要なのです。そして不明確な場所であればあるほど多くの視点が必要なのです。
 知識面に加えて実績も重要であることも分かってもらえると思います。単に「あっちへ行こう!」と勢いは良かったもののいまいち収穫がなかったということになれば士気も下がります。

実績なめんな!

 実績は簡単には積みあがりません。まずは小さいところか少しずつ積み上げていくしかありません。私はこの言葉があまり好きではなかったのですがそれは大きな間違いでした。もう一度言います。

実績は小さいところから積み上げるしかありません。

 我々の業界では「現場で増員」ということがちょくちょく目標となります。これにはレベル感があり自社の社員を増員するまえに協力会社の方に何人か入ってもらった後で行うのが効果的です。
 これには理由があって新しく現場に来た人が何に躓いたり悩んだりするかを把握するためです。

 協力会社さんの場合はストレートに「分かりません」と言ってくださる方が多いのに対し、自社社員の場合はなかなか言い出せない(分からないと言ったら評価に影響するかもと思ったりする)のが実情です。新人さんならまだよいのですが中途入社の方ならなおさら言い出しにくいでしょう。

 既に現場に入っている先輩社員はそこに気が付かない人が多いです。仕事も把握しているし人間関係も出来上がっていますからね。
 だからこそ事前に協力会社さんにお手伝い頂いて細かな仕草や態度から気が付いて、それに対する対処を練習し実績を積んでおかなければいけないのです。

 え?そんなことしなくてもうまくいってるよ?
 それはあなたではなく、後から入った方が優秀だったんです。
 これはこのことが正しいかそうでないかではありません。そういう捉え方ができることが大事だと言っています。多面的な考えができない人は成長が遅いと自覚し、やばいと思った人は月に何冊か本を読む習慣をつけることをお勧めします。私もできなかったので頑張ってたくさん本を読むようにしました。

情報はアウトプットが重要


 しかし情報はインプットだけでは片手落ちです。アウトプットも超重要。同じ内容でも伝え方で結果はがらりと変わります。アウトプットを磨かなければせっかくのインプットも残念な結果となってしまう場合も多いのです。

 だから立場が上がったりより稼ぐためには総合的なスキルが必要になってくるのです。自分の知り得た知識をどうやって伝えるのが良いか。できる限り自分のフィルターを排除してシンプルにかつ誤解の内容に伝える必要があります。さらには自分の知っていること以外のこともあるという想像力がなければ狭い視野でしか物事を判断できなくなってしまいます(自戒の念を込めて)

 時々見かけますがシンプルに「AがBになった」と言えばいいものを自分の苦労や勘の良さをひけらかして大袈裟に言う人がいます。そう、私です(苦笑)
 これ話している本人は気持ちいいのですが、聞いている方としては苦笑いしながら「へえー。す、凄いですねー」って言うしかないじゃないですか。大切なのは、

「誰が凄いかではなく、このバスをどこに向かわせるか」


です。どういう人が高い給料を取るか、なんとなく分かってきたのではないでしょうか。

ということでまとめです。

・給料を上げるためには企業というバスの目的地を考えること
・そのためにみんなでどうやって答えを出すかを考えられること
・自分のインプットをどうやってアウトプットするかいくつも方法を考えられること
・実績超重要。小さい成功を積み上げること。

さて、稼ぐことが目的だった仕事の違う面が見えてきましたでしょうか?

この内容は2023年05月12日のチャンネルユニコ(by stand.fm)にて配信します。アーカイブも上げますので是非お聞きください。


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